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何もない特別
俺の仕事に祝日は関係ない。
言い換えると君の生活にも祝日は関係ない。
祝い事といえば、記念日くらいだろうか。
そんな生活が嫌かと聞かれれば、決して嫌ではない。
なぜなら、いなければならない君と共に、生活のほぼ全てを過ごせているから。
たとえ世界が終わろうとしても、その隣に君がいてくれればそれだけで満足できるだろう。
もちろん、君と共にいつまでも過ごしていきたいけれど。
だから、今日は君と過ごせていることを共に祝いたい気分になってきた。
俺は散らかしていた仕事のものを片付け、俺のために身の回りをしてくれている君の元へと向かった。
「ねぇ、今日はお祝いしたい気分なんだ」
(この作品は第60回Twitter300字ssの企画に参加した作品です)
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