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第18話

「大丈夫です。立つまでは俺が支えるんで」 「……わ、かりました」  車椅子の肘置きをぎゅっと握って腰に力を入れて立ち上がる。  大丈夫。大丈夫だ。脳波には異常がなかった。  頭を岩礁に打ち付けたせいで、脳にダメージが大きかったから眠っていたと思われていたけど、もしかしたら心身に深いダメージがあって、目が覚めなかったんじゃないかって言われているのも知っている。  心も体もダメージでめちゃくちゃだなんて、――そんなの俺のせいでいつまでも周りに非難されている遼が可哀そうだ。  はやく、あれは事故で、たいしたことがないって証明してあげたい。 「いきます!」 「はい、どうぞ」

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