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第134話
「お前らは、遼もいけねえがどっちも相手が傷つかない方法を探すのはいけねえ。別れは互いに傷つくもんだ」
傷つく。
分かっているのに、自分だけ我慢しようとしている。
遼にこれ以上傷ついてほしくなくて。
「でも、遼は差尻さんの方が絶対に幸せになると思います」
「だったら傷つけちまえ。話し合いで解決すると思うな」
「……はいっ」
渡辺さんは口は悪いけど、遼や征孜くんに慕われている理由が分かる気がする。
というか、僕たちに何かアドバイスをしてやりたいけど口を出すべきじゃないって分かっていて、もやもやしてる様子。
素直に優しい人なんだなって思える。
湿った空気になったのを感じたのか、話題を変えてきた。
「ここ、イルカと触れ合える島にして、船往復に二隻購入して行き来して、一日何人客入るかなあ。今の収入からは、安定するまで大分金銭面が不安定になるだろうな」
「イルカも何十人って人とふれあったら、ストレスになるかもしれませんよね」
「問題は山積みだな」
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