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第40話

ぽんぽんと椅子を叩き、俺に隣に座るように促してきた。 しぶしぶとなりに座ると、嬉しそうに、幸せそうに俺を見る。 「あっくん……」 「和葉さんは。和葉さんのままでいいんです。そのままで美しいし性格もいいし、10年好きだった俺は、……毎日が初恋みたいにいろんな和葉さんの姿をみれて幸せなんですから」 「……臓器のために、か。いや。石油王へのドナーのために内臓を育ててる?」 「意味が分かりません。それより、こちらのシャンプーですか俺が洗ってもいいですか」 首を一瞬だけ傾げたが、それ以上は追及しなかった。 それよりも俺とイチャイチャしたがっているのが目に見えてわかった。 風呂の中は,確かに天井は夜空で壁は森でカオスだったが檜の風呂にサウナ、ライオンの口から出るお湯、細かな飾りがきれいな大きな鏡、ジャグジーなど疲れを癒せる空間には間違いない。 そのうえ、マッサージしながら髪を洗ってくれるなんていたせり、尽くせりと幸せだ。 「あっくん、俺も背中を」 「まずは俺が指の先までピカピカに磨いてからです!」 あっくんの気力に圧倒され俺はされるがままだ。 だが残念なことに三日エロいことばかり考えていた俺の下半身が泡から隠れてこんにちはと頭を持ち上げてきたのは止められなかった。

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