45 / 268

第45話

けれど若さとは怖いものだ。 俺が一度果てて、荒い息を整えようとあっくんの首に頭をこてんと預けたら、元気になった。 立ち上がっていく熱棒を、俺は初めてこの目で、生で見た。 それを両手で握って、真っ赤なあっくんを見ながらイかせた。 小説では『イかせてほしいなら足を舐めろ』とか『見ててあげるから自分で出しなさい』とか快楽に理性を奪われ、無理やり感あるほうが好きなんだけど、あっくんには優しくしたかった。 三回目に元気になったときは、湯船のほうへ逃げたけど、30歳の俺には限界だった。 「なあ」 「なんでしょうか」 「風呂がこんなに広いのに、なんで俺はお前に後ろから抱きかかえられて入ってるんだ?」 隅々まで洗って湯船に入ったら、あっくんが自然に俺の隣に座ったかと思ったら俺を膝に乗せた。 ライオンの口から出る湯銭も、ジャグジーもサウナもあるのに。 俺はなぜあっくんの膝の上? 「……失敗しましたね。お風呂は半分ぐらいの広さにすればよかった」 「そんな問題ではないけど」 ……まあ、夫婦(?)なんだしいいのか。 「和葉さん、校了明けでお疲れのところ申し訳ありませんがその……」

ともだちにシェアしよう!