88 / 268
第89話
文句を言いつつも、素直に足を薄く開いた。
胸に流した水が、開いた足から畳へと流れ落ちていく。
「あっくん。まだ?」
火照る頬、熱い吐息。震えている身体。
今すぐいただきたいです。某ルパンみたいに、服を脱ぎながら和葉さんに飛び込みたい。
けれど、初夜前。ましてや酔って、明日には覚えてないとか言いそうな状況。
「あっくん。早く……」
するすると浴衣を肩まで脱いで、片足を立てて、濡れた目で俺を見上げる。
初夜がどうとか、俺の理性はどうでもいいと判決した。
最後までしなければ、味見であり、セーフなのだと。
「和葉さん、失礼します」
太ももを割って、俺の足を当てる。
お酒で濡れ、水で濡れたそこは、俺のズボンを湿らせていく。
「ゃ、ちが、わかめ酒……」
「でも、ここ、まだアルコールの匂いがします。舐めたいけど、……我慢しないと」
代わりに、また水を少し胸に垂らし、畳に流れる前に舌で受け止め、首まで舐め上げていく。
「んっ ……な、に?」
俺の舌が胸を這うのが気持ち悪いのか、体がびくびくと跳ねる。
胸の突起か、ぷっくりと尖りだして思わず指先で触れる。
「ゃぁっ」
小さく頭を振る。けれど、俺の足で刺激していた部分がゆっくりと頭を持ち上げてきていた。
「あれ? ここ、さっき拭いたのに濡れてます。お酒が綺麗に拭けてなかったのかな」
ともだちにシェアしよう!