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第91話

「濡れた指でなぞると、火傷しそうなほど指先が熱くなる。すごい」 「てめえ、こら、昭親!」 とうとう涙目になった和葉さんが、ふにゃふにゃと倒れ掛かるように俺の胸倉を掴んだ。 「触るだけで、満足できねえんだって。ちんこ踏まれたくなかったら、俺をイかせろ!」  和葉さんの口から、直接的な言葉が聞けてなんだか俺まで恥ずかしくて胸が躍る。  ああ、可愛い。酔っぱらって悪態つく和葉さん、可愛すぎる。 「どうして欲しいですか?」 「もっと、強く握って擦れ。先端は、弄らなくていいから」 「なんで?」 「き、汚いだろ。おっさんの先走りなんて」 泣き出しそうな顔で、下を向いてしまった。 汚いわけない。舌で舐め取ってすべて飲みたいほど、愛おしい。 「む、胸も興味がある。小説では、こりこりって指で摘まむの好きなんだけど、噛んだり舌で転がしたら気持ちいいかなって」  んっと、胸を俺の方へ張り出してくる。ああ、月に3回は酔ってほしい。ついそんな本音がこぼれてしまう。 「和葉さんが汚いわけないです。汚いのは――」 言いつつ、畳に押し倒す。 要望通り、強く擦って、指先で先端を弄る。 そして乳首も、右は舌で転がし左を摘まんだ。 「ぁ……んんっ。や、ばっ、あ、ぁんんっ」

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