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第93話

「変態!」 「――和葉さん、今日は一本、ね」 「いっつ?」 目を見開き、俺の言葉を理解したときは水音とともに俺の指を受け入れた後だった。 「や、ャぁ――っ ゆ、び、入ってるぅ」 和葉さんが、震える手で俺の肩を掴んだ。 「うん。すっごくきつい。熱くて噛み千切られそうなほど狭くて、最高」  ギリギリまで抜いて、勢いよく奥まで入れたら、背中をのけ反わせた。 「はぁああっ」 「――気持ちよかった?」  嫌がったらやめようと、和葉さんの目を見る。すると、小さく頷く。 「ぴりぴりって、電撃が走った。……もっと」 お酒の力も借りて、素直になった和葉さんが甘く声を上げた。 「……す、げぇ、こんなの、知らないっ」 快感で体が震えている和葉さんの眼尻に口づけると、和葉さんも妖艶に笑った。 「あっくん……つ」 「何?」 「俺もあとで指、入れさせろよ」 あ……あ? 「屈強な男こそ、バイブが尻に似合うんだよな。お前も指から慣らして、特大バイブ、入れような」 か。 官能小説家、怖い。 そんな情けない言葉が出そうになったが、首を振る。 あと、がないぐらい、何度も何度も和葉さんを気持ちよくさせればいいだけだ。

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