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第107話

「うっ」 「ご、ごめん、大丈夫!? わ、腫れてる!」 頭痛も忘れて起き上がると、下着姿のあっくんを見て声を上げてしまった。 ……腫れてる。 「は、腫れてるんじゃなくて、普通に起ってます。和葉さんのせいで」  ムッと不機嫌そうに起き上がったあっくんは、俺を見る。 「昨日の夜のこと、もちろん覚えてますよね?」 「……昨日の夜?」  ズキズキと痛む頭を押さえながら、聞き返す。  昨日の夜? 思い出そうとしてもなぜかひどく頭が痛んで思い出せない。 確か、辰崎さんが居て、冷蔵庫から冷やしたグラスを持ってきてくれたことだけは覚えている。 けど、どうだったっけ。 「あの、……あっくんはいつ帰ったの?」  おずおすと聞くと、閃光のようにあっくんの目が光り、へなへなと枕を抱きしめながら倒れた。 「酷い」 「え、なんで? 何?」 寝そべるあっくんを揺さぶってこっちを向いてもらおうとするが、枕にさらに顔を埋めた。 「昨晩、すごく激しかったんですよ。和葉さん」 「……え?」

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