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第116話
「そうです」
「座敷牢に監禁して、首輪繋いで、尻にバイブ仕込んで、喉が渇いたら俺の×××を飲め、みたいな凌辱による凌辱の中、吐き出せば楽になるというのに、身体が熱を帯びて――ってやつだな」
百万回ぐらい書いた。そんなシチュエーション、最高だ。うんうんと俺が頷く中、あっくんの顔は険しい。
「すいません。俺、今真面目に聞いてるんです。答えてください」
うん。今のはふざけた俺が全力で悪かった。本当に申し訳なかった。
「その……俺とあっくんが結婚したのは」
怖い。もし肯定されたら、逃げられないように座敷牢に幽閉されて少し早いからって出荷されてしまうんじゃないだろうか。
――そんな風に、目の前の澄み切った瞳の嫁を疑う自分が恥ずかしい。
愚かで醜くて最低だと思う。
「その、あっくんは俺の身体目当てなんだろうなって」
「ぶっ」
マッチで火がついたみたいに、あっくんの顔がぼっと燃え上がった。
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