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第131話

「和葉さんの興奮する相手って、そんな屈強で強そうなおじさんですよね。年下でわかめ酒も飲めない相手なんて、興奮しないですよね」 「わかめ酒って、え、あっくん」 「嫁に隠れて、現実に嫁がいるのに挿絵でヌくつもりだったなんて、俺、俺」 居間のテーブルに突っ伏して大げさにわめいているが、仕方ない。  嫁の相手もせずに、興奮してしまった俺が悪い。 「ごめんね。つい毎挿絵貰うと興奮しちゃうんだ。あっくんもエッロエロだから、挿絵に負けてないよ。ね?」 なんて言って慰めていいのかわからずにそう言いながら頭をよしよし撫でると、ちらりと片目だけこっちを見て様子を伺っている。 「あっくん」 「二人のルール、まだ決めてなかったじゃないですか」 「そうだね」 「『おひとり様行為をする前に、夫婦でもっとスキンシップを増やす』ってルールつけましょう」 「分かった。いいよ」 「エッチは週10回ってルールも」 「分かった……ない。それは分からない」

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