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第138話

今日はあっくんが、いつも以上に素直で、可愛い。 ノリノリでなんでもしてくれる。今なら頼んだら、指を入れさせてくれるかもしれない。 「何をしてるんですか」 一眼レフのカメラを首からぶら下げた辰崎さんが呆れたように入ってくる。 女豹のポーズには言及しないのは、今日が俺とあっくんの晴れ舞台だからだろうか。 「今日は、世界的有名な写真家の町田さまに来ていただいておりますので、粗相のないように」 「……町田さまって誰?」 辰崎さんが自前の一眼レフであっくんの写真を撮り確認しているときにさり気なく聞いてみた。 「ああ、彼の撮る写真集は今まで売れなかったことはなくて、依頼5年待ちの超有名カメラマンです」 「へえ……そんな人を」 絶対、金でモノを言わせたんだ。 怖くて確かめたくないけど、きっと竜宮家の持てる力全てを使ってお願いしたに違いない。 「挨拶します? ちょっと人と違うことに興奮する変態なんですが害はないですよ」  害はないなら、まあいいけど。 縁側をあっくんに手を引かれ、町田さんの居る場所まで連れて行ってもらう。 「動くなっ」

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