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第140話
「町田さん、さっさとイって賢者タイムになったら俺たち撮ってくださいよ」
「ああ、昭親くん。ちょっと待ってね。お手玉を口に入れて愛撫してから――」
忍者スタイルで高そうなカメラを持って興奮していた町田さんが、俺を見た瞬間、手からカメラを落とす。
勿論首から下げていたので落ちなかったが、長い前髪で表情は分からないけれど驚いているのが分かる。
「すごい……。見た瞬間、昇天しそうなほど美しかった」
「……え?」
「こんな美しいモノ、初めて見た。この美しさは独占欲が止まらないだろうし、閉じ込めて一日中眺めていたいだろうし。味わってみたい衝動もあるだろうし」
「あっくん。この人、俺を見てぶつぶつ言ってるよ」
「綺麗すぎたから、ね。無機物の欲情する男さえも堕とす和葉さんの美しさ、プライスレスですね」
あっくんの様子も少しおかしい。
「ああなんて美しいんでしょうか。ああ、可憐だ」
初対面でそこまで言われると、ちょっと怖い。
「本当、監禁したくなるほど素敵な着物ですね」
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