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第175話

指で弾いたり、爪で甘く押したり、なんでそんなに執拗にそこばかり弄るんだ。 ツンとはりつめて、ぷっくりと赤く濡れていく。 「う――っ」 そんな自分の身体が恥ずかしくて枕で顔を覆った。 「何してるんですか。退けてください」 外そうとあっくんが枕を掴むが、俺は両手でしっかり掴む。 「なんでそこばっかり弄るんだよ。30歳がこんなへんな声出して、ヒくだろ」 と抵抗したのに、両胸を摘ままれた瞬間、「ひゃあん」という情けない声と共に力が抜けてしまった。 その隙にあっくんが枕を蚊帳の外まで放り投げてしまう。 そして真っ赤に腫れた俺の眼尻をペロペロ舐めてくる。 「和葉さんは、40歳、50歳になっても可愛いので全然気持ち悪くないです」 「……俺は自分の声、い、いやだ」  懇願するように見上げるが、あっくんの目は熱で獰猛に光っている。 「でもね、和葉さん」  片手を掴まれて、あっくんの下着の上に擦りつけられた。 「和葉さんの声で、俺はもう限界なんです。俺には――エロくて最高で、やばい」

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