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第178話
咥れると思ったのに、先端に口づけした瞬間、握っていたそれが更に固くなり大きくなった。
必死に入れたけど、顎が外れそうだった。
俺のエロ小説家としての知識をフル回転してどうしたらいいのか考える。
頬だ! うち頬に擦りつけながらしごくんだ。
「っく。和葉さっ」
ビンゴだ。ぬるっとしたものが内側についていく。
どんどん溢れていく。苦いというか塩分というか。
必死で味を確認しつつ口を動かしていたら、あっくんの手が俺の頭を撫でる。
そしてそのまま頬にかかっていた髪を耳にかけてくれた。
慈しむように、穏やかな海のような、あっくんの仕草。
ああ、俺たちは今、快感を共有しながらお互いを求めながら、――愛してるを伝えたいんだって気づいた。
だから体を求めて、相手が喜ぶことがしたくて、芯を硬くし熱を求めているんだ。
口から離すと、名残惜し気に糸が垂れて、シーツを濡らす。
俺はそのままあっくんの首に抱き着いて、首を傾げて笑う。
「今、俺にキスしてみる?」
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