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第185話
「おはよー」
目を開けると、覆いかぶさっている和葉さんがいた。
「え、え?」
「もう夕方だよ。俺たちいつまで寝てるの。あ、あっくんは一回起きて色々処理してくれてるか」
俺の身体の上で、和葉さんが笑顔で見下ろしてくる。
「お、起きて大丈夫なんですか!?」
「おー。あちこち痛いし、足は開いた感覚抜けないし、なんかまだ中にあっくんの息子が入ってる感覚あるけど、寝たおかげで元気だよ」
「そ、そうですか。じゃあご飯でも」
「じゃーん。見て、これ」
和葉さんが布団のようにかぶってひらひらさせているそれ。
それは昨日、撮影時に着ていたあの赤い着物だ。
「これに隠れて、――イチャイチャしちゃう?」
「良いんですか――って駄目です。駄目。和葉さんの身体の回復を」
俺が言い終わる前に、和葉さんが浴衣の裾をたくし上げ、下着を穿いていないそこを露出する。
「じゃーん。回復してます」
「そっちの回復ではなくて……」
「おいおい、俺の尻に当たっているものは、正直だぞ」
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