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第202話
俺は、あっくんが自分で稼いだお金をどうしようと、いいんだ。
あっくんが頑張って稼いだお金だし。学生がなんでそんなに稼いでるのか、臓器販売ぐらいしか思いつかないけど、それでもいい。
ただ、少しだけ怖くなったんだよ。この観光地とかにありそうな広い庭園と屋敷、有名人と交流もある竜宮家。
俺はあっくんは好きだけど、その周りに溶け込めるだろうか。10年も世間から逃げてきたし。
「……」
こうやってあっくんから逃げても駄目だ。俺は何も成長してないじゃないか。
話し合おう。俺が怖いなって思ってること、それと価値観の違いをちゃんと話し合って合わなくてもお互い理解しよう。
立て籠もっていたって変わらない。そう思ってドアに手をかけたと同時だった。
屋敷の玄関から、あっくんが出てきた。
「まあ、スペアキー持ってますけど。どうです?」
「あっ」
あっくんが、白衣を着ている。眼鏡をかけている。髪をオールバックにしている。
「やばい……。好き」
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