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第228話

サイズを測っていいかと聞こうとしたけど、現実味をもたらせて尻ごみさせたら申し訳ないからね。 「刻印は入籍した日にしました。初寝顔、初イチャイチャ、初お風呂、色々考えましたが、指輪の裏側って刻める字数が少なすぎて断念したんです」 「ば、馬鹿じゃない。人前で!」 慌てているけれど、目の前のイタリア人オーナーは、オーバーリアクションで喜んでる姿を見るのが好きな方だ。 和葉さんみたいに真っ赤に照れる人も奥ゆかしくて好きかもしれないけど。 「指輪、俺がつけさせてもいいですか」  一向に、手に持とうとしない和葉さんに尋ねる。 頷いてくれたので左手を持った。  緊張しているのか、じわりと汗ばんでくる和葉さんが綺麗だった。 シンプルなシルバーのリング。裏に刻まれている言葉は、二人だけの秘密。 島の名前に、エターナルフォーエバー和葉と付けて却下される俺が、悩みに悩んだ言葉だ。 「うわあ、なんか、本当に」 感慨深く、指輪をはめた薬指を見ながらじみじみと言う。 「本当に、結婚したんだなあ」

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