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第238話
「俺も和葉さんにはしませんよ」
「あっくんは、優しいからしないだろうけど……あっくんみたいに世界中の男が優しいわけじゃないじゃん? きっと妻を守るために貞操帯ぐらいするんじゃないの」
「……まあ、俺みたいな優しい男は、この世界のどこにもいないですもんね」
上機嫌なあっくんは丁寧に俺の服を脱がすと、自分は放り投げるように適当に服を脱ぐ。
脱皮した服が点々と落ちていくのに構いもせずに俺の手を繋いでお風呂へ入っていく。
お互い、価値観を話し合おうって言って、風呂も色々ルールを決めた気がするんだけど、徹夜のスケジュール以外は無理やりにでも一緒に入っている気がする。
最近は、風呂場にスクリーンなんて設置してさ、短編映画を見たりとやたらと長く入ったりして。
「ジャグジーもいいんですが、こっち、こっちの風呂は泡風呂にしました」
「……そのお金はどこから?」
「あ、今日は美味しいお豆腐を頂いたんでそれでお味噌汁作ったんですよ」
「いくら?」
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