ドイツでは、お酒は二十歳からではない。 親と一緒の場合飲んでもいい。 また公共の場ではアルコール度数が低い場合は飲んでも可能。 そして豪華客船の窓には『わかめ酒まであと〇日』とカウントダウンの紙が貼られている。 どうやら買い取った無人島は、お酒が飲める国の島らしい。浮かれた彼を見ながら、俺は足と足の間の毛を見た。 「……あっくん、その、大事な話があるんだけど」 「はい」 「先日、ろうそくプレイをした時に、また猫を見に来た竜崎さんに見つかって、慌ててハッピーバーステーソングを歌ってごまかしたときがあったでしょ」 「黒歴史ですね」 その時に、ろうそくでちりちりになったから剃ったんだよな。毛。 島に到着するまでに、毛は生えてくるのか。 俺たちの新婚旅行は、今、始まったばかりだ。