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第256話

「じゃあ今日は、このふわふわなファーの手錠を片手につけて、柱に巻いたロープにつけるだけ」 「片手だけですよ」 「もちろん」 気が変わらないうちに片手を柱にくくりつけて、手を伸ばしても触れられない距離まで離れた。 そして両手で太ももまで浴衣をめくりあげる。 「なんで毎日風呂で局部なんて毎日見てるくせに、興奮するんだ?」 「見えそうで見えないラインってエロイじゃないっすか!」 「毎日触ってるくせに」  太ももまでたくしあげ、帯に押し込む。  ちょうど俺の尻が見えないか見えるかのラインで後ろを向いて振ると、歓声があがった。  馬鹿だな。今から後ろを開発されるとも知らずに、浮かれている。  テーブルに火をつけたろうそくを置いて、あっくんを見る。 「あっくん、そういえば俺がこんな風に自分のちんこを握るとするだろ」 「あ、だめ。和葉さんはおちんちんって言ってください」 「……死んでも言わない」 おっさんの俺に何を夢を見ている。

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