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初めての… #3  side C

「お待たせしました。」 灯したキャンドルをありったけ銀製のトレーに乗せ、リビングに入って来た僕に達彦さんは怪訝な表情を見せた。 「これは一体どういうことだ?」 達彦さんの怪訝な表情はごもっともで、リビングのピアノのそばに、場違いな布団が一組敷かれている。 「明かり…消しますね。」 達彦さんが座っているソファーから一番遠いテーブルの位置にキャンドルを乗せた。明かりを消すと、リビングには幻想的な世界が広がる。 「ヒュッゲみたい…」 「キレイだな。」 さっきまで怪訝な表情だった達彦さんも、今はキャンドルの灯りが映し出す美しさに心を奪われていた。僕は達彦さんの隣に座る。 「ねぇ…達彦さん…」 「何だ?」 「達彦さんのその症状ですけれど…それは病気ではないです。」 「じゃあ、一体…」 「多分…性欲てす。」 「性欲?」 「僕以外の人を見ても、そんな症状は一切出ないのでしょう?」 「ああ。」 「好きな人に触れたいとか、繋がりたいとかいう気持ちが強くなると、そういう症状となって体や気持ちに現れるんです。」 「そうなのか…」 「ええ。今夜僕を抱けば…そういう症状はおさまります。」 「しかし……」 「僕に任せてください。大丈夫。あなたは何もしなくて良いですから…」 着ていたバスローブを脱ぎ捨て、僕は生まれたままの姿で達彦さんの正面に立った。。それから…達彦さんのバスローブを脱がし、そのまま彼の膝にまたがった。

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