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第23話
泣くのもそこそこにして
ベッドを降りて先輩のとこに行くと
先輩は腕を枕がわりに
顔を横にして寝ていた
「先輩…」
そこで気づいた
先輩の頬に涙のあとがあることに
僕が冷たくしたことが
そんなに辛かったのだろうか?
泣いてる理由は考えてもわからない
それにしても寝顔…美人だな…
もともとが美人だから、当たり前か
なんの汚れもなくて純粋で
僕とは大違い
僕なんて何も取り柄ないや…
なーんて、今更ながら思ったって
どうにもなんないじゃん
先輩が風邪を引かないように
肩に保健室のタオルケットをかけた
「先輩…好きです…」
チュッ
軽く頬にキスをして
ドアへ向かおうとしたとき
パシっ
先輩が僕の腕を掴んだ
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