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第24話
「えっ、先輩起きて…」
『なんで?』
メモでもなくて、口ぱくで
「なんでもないです」
そっぽを向いて答えた
こっそりやったつもりがバレて
とてつもなく恥ずかしい
『なんで…?』
同じことを聞かれた
先輩のばか…
言ったら困るのは先輩なんだっての
そんなこと言えるはずもなく
「ほんとなんでもないです…僕行きますね
腕…離して下さい」
しゅんって落ち込んで
ゆっくり掴んでいた腕を離してくれた
ナデナデ
先輩の頭を撫でてから
「また来ますね」
それだけ言って、保健室をあとにした
先輩の顔が真っ赤に染まってかわいいと思ったのは内緒
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