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言葉責め

キヨとエツが同じ耳に見えるって話と僕が20歳になるからみんなの年齢についての話をした。 『南はマンチカンやろ』 『ちゃうわ! セキのアメリカン・ショートヘアより高いペルシャやから』 冷静なキヨと意地を張って対抗するエツっていう珍しい組み合わせが見れて、面白かった。 ちなみに、サガはツキノワグマだって聞いて、なんとなく納得してしまった。 年齢は最年長が34歳のエツ、最年少が26歳のサガで、間は32歳のマニ、31歳のキヨ、30歳のモト、そして28歳のツクとカイリなんだって。 僕と14歳もエツが離れているのもびっくりだけど、サガと6歳しか離れていないのもかなり驚いた。 あっと言う間にホテルに着き、ロイヤルスイートルームという部屋に通されて唖然とする。 昨日の部屋より圧倒的に広くて、でも淡い色で統一してあるから不思議と落ち着くような……今までにないところだった。 「平太しゃん」 立ち尽くしていた僕にモトは小豆色の首輪とハンカチを手渡し、立ち膝になる。 「ぼくちんとおしゃんぽしてくだちゃい」 その言葉に誘われた僕が目を細めたモトの頭にある犬耳を撫でると、モトは本当に感じているかのように目を閉じて口角を上げた。 汗だくの顔をおでこから顎まで流れるようにハンカチを滑らせ、首も両側を丁寧に拭く。 「暑くもないのにこんなに汗かいて……媚薬でも飲んだ?」 意識していないのに出た言葉攻めに自分で驚いたのに、モトは頬を光らせてえくぼを出した。 「平太しゃんのことを考えるだけで、びちょびちょでしゅ」 気持ちいいのか、湿り気のある吐息を漏らすモト。 「イケない子だな、モト……そんな子はしつけが必要だ」 首輪をゆっくりと通した後、強く上に引っ張ってキスをする。 息を吸わせないように口の中を暴れ回って一気に離すと、モトは大きく蒸せながら倒れ込んだ。 「平太しゃんすごい……ぼくちん、幸せでしゅ」 トロンとした瞳で僕を見て、よだれを拭くモトをやっぱり抱きしめざるを得ない。 「だから好きなんでしゅよ、平太しゃん」 ありがとうございましゅと言っておでこにキスをしてくれるモトを愛おしく思った。

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