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揺れる

「蓮、ちょっと降りよっか」 「やだ!」 「…アイス食べるか?」 「食べる!」 「じゃあ降りて」 蓮を降ろし今度はユキを抱っこする。蓮と手を繋いでフードコートまで来てアイス屋に並んだ。 「ユキも蓮も食べたいやつ決めて」 店員さんからアイスの味のメニューをもらって見せる。覗き込んだユキと蓮はどうしようと悩んでまだまだ時間がかかりそうだ。 店員さんに頼んでメニュー表を借りてテーブルの席までそれを持って行き二人は座って5分くらいしてやっと決まった。 店員さんにメニュー表を返し二人は「えっとぉ…」と言いながら自分の食べたい物を伝えて…何だか、ユキは成長したなぁと思う。 「お待たせいたしました!」 金を払って受け取ったアイスを二人に渡す。さっき座ったテーブル席に戻り二人はご機嫌に笑った。 「それ食べたらもう少し頑張れるか?」 「うん!次、どこ行くの…?」 「ユキと蓮は何か欲しい物ないのか?本でもDVDでも…」 「えっ、お兄ちゃん、本当に…?」 「本当に」 今なら何でも買ってやろう、また悩みだした二人は、本屋さんに行ってDVDも買う、という結論になったらしい。 「じゃあそうしよう。また欲しい物思いついたら言えよ」 甘やかしてる、って思われるだろうけど、こいつらは今まで本当の親にこういうことをされたことがないと思うから、俺は甘やかせてやりたいし、愛してやりたいと思うんだ。

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