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揺れる

八田と少しだけ仕事の話をして、それから蓮と手を繋ぎ2人は帰っていった。 「蓮、くんは…?」 「八田と行った」 「どこに…?」 「八田の家に」 ユキはさっきより表情が明るい、俺のところに来ていつもみたいに抱きついて「ちゅー、するの!」と何度もキスをしてきた。 「ちゅー、たくさんできる…!」 「そうだな」 嬉しいはずなのに、全然心は晴れなくて。 「命…?」 「ん、悪い。」 ユキはどうしたの?と小さく首を傾げた。 *** その日の夜、ユキが異様に甘えてきた。 「どうした?」 「ん、んっ、」 「何だよ、言ってくんねえとわかんねえ」 「え、エッチ…したいよぉ…。」 寝転んだ俺の腹の上に座り胸に手を置いたユキは前屈みになってキスしてこようとする。首元が広めの服を着ていたからチラチラと胸が見えて…妖しい気分になる。 「ユキ」 「ちゅー、するっ、するのっ」 「ユキその格好やめろって」 「ちゅーしたいのっ!」 「わかったから」 ユキの背中を腕で支えて起き上がる、ユキとキスをして今度はユキを押し倒すように体勢を反転させた。 「えっち、するんだろ?」 「…うん、する…」 「服、着たままで…いいか。」 「え、あっ、っ」 服を脱がせるのが面倒で服の上からユキの胸に触れて、少しずつ勃ち上がった胸の尖りをキュッと摘むとびくびくと体を震わせて甘く高い声を上げた。 「ぁ、あ…ふっ…」 「ユキ、今日はさ、ユキが頑張ってみねえか?」 「頑張る、って何…?」 「お前が自分で動くんだよ」 「じ、ぶんで…?」 そうだ、と言いながら服の上から秘所に触れる、ビクリ震えたユキに喉の奥で笑う。 「ここに、俺のをお前が自分で入れるんだよ」 「で、できないよぉ…」 「なら今日はできねえな」 「…やる、…っ」 やる、と涙目で言ったユキ、ズボンと下着を脱がせてそこを解してやると赤い顔で寝転んだ俺の上に乗ったユキは震える手で俺の腹に手を置いて勃ち上がった俺のそれの上に腰を下ろしていく。 「は、っ、は…っ」 「ユキ、そんなに力入れてたら入らねえよ」 「怖い、よっ…っ、ぁ、あぁっ…んっ」 丁寧に解したそこは先端が当たるとヒクヒク動いてゆっくりと飲み込んでいく。 「ゆっくりな」 「っ、く…ぅぅ、あ、ぁ…」 「ちゃんと支えてるから」 「み、こと…命っ、命っ」 震えてる腕、ちょん、と触れば崩れそうだ。 「や、あ、まだ…?」 「まだ」 「む、無理ぃ…命ぉ…」 そう言ったユキの腰を掴み、少し中に収まったところグググっと中に押し入れていく。 「い、ぁ!ぁああ!!」 「っ、」 背中を反らせて快感に泣くユキ、全部が入った時には涙を流し軽く放心状態になっていた。 「動いて」 「ぁ…っ、う…ひっぁあ!」 「ほら、早く」 ゆっくりと前後に揺れたユキ、それもいいけどやっぱりこっちがいいなと軽く腰を突き上げる。 「や、やっ、お、奥まで…くるぅっ」 ヘタリ、俺の胸に倒れこんだユキ、体勢を変えていつも通りのセックスをしてやろうと動くと「動かないで」と言われる。 「でもお前もう動けねえだろ。」 「ぁ…動いたら、また、気持ちぃ、なっちゃうからぁ」 「ちょっと我慢な。」 俺が動くと中に当たる角度が変わるらしくて甘く声を上げる。 「や、ぁっ、あ、あっ」 「ほら、これのほうが楽だろ」 所謂正常位に戻りユキが落ち着くまで待っててやると中がうねりだしてそろそろ我慢できないな。ユキの腰をグッと掴みゆっくり引き抜いて中に埋める。 声を上げ泣き続けるユキ、そんな姿を見ても構わず自分の欲のために腰を打ち付けた。

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