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命が怒った R18

「ごめ、なさい…ごめんなさ、い…助けて、命…命、痛い、の…痛い…助けて…」 命がゆっくりと僕の中を出たり入ったりする。 痛くて震える僕を抱きしめて何度も何度も。 「いつもみたいによがれよ」 「あっ…あぁ…やっ」 僕のおちんちんに触ってクシュクシュするから、それは気持ちよくて小さく声が漏れちゃう。 でも、気持ちいいことで頭がいっぱいになってくれない。命が怖いから。 「あ、あぁ、うっ、ぐぅぅ…!」 「ユキ」 「やだぁっ、助け、て…痛いの、やだっ…あ、ぁっ、うぅ…!!」 体が勝手にビクビクとする。 命にもたれかかって「やめて」と何度も言ったけど、やめてくれない。そんな時、突然お風呂のドアが開いた。 顔を上げたら早河さんがいて、僕と命を見た途端、怖い顔をして命から僕を離させた。 「ユキくん、遅くなってごめんね」 「は、やかわさん…」 涙でぐちゃぐちゃな僕をよしよしと撫でてくれて、タオルでふわふわに体を包んで、ベッドのある部屋に連れていってくれる。 「邪魔すんじゃねえよ」 お洋服を着て出てきた命が早河さんを見てそう言った。 「…俺達、組の奴らにならいくらでも当たればいい。けどな、ユキ君は違うだろ」 「当たったんじゃねえ。」 「じゃあ何だ!ユキくんがこうやって泣いてるのに、どうしてやめてやらない!お前は大人だろ?それくらいわかれよ!」 「…いいや、うん。もういい。話しても意味が無い。俺、外行ってくる」 命はフラフラってお外に行っちゃった。 僕はどうしたらいいのかわからなくて、ヘタリ、力が抜けて床に座る。 「ユキくん、お洋服着ようね」 「…命、怒っちゃった…僕、命の事イヤイヤって、したから…っ」 「違うよ」 「命、僕のこと嫌いなるっ、やだっ、早河さん、やだよぉっ」 体が痛いことよりも、命に嫌いってされる方が嫌だ。 「ユキくん、落ち着いて」 「やだ、やだっ、命っ」 「…大丈夫だよ、命にはちょっと落ち着く時間が必要なんだ。ちゃんと帰ってくるし、あいつはユキくんを嫌いになんてなったりしない。」 早河さんが僕を抱っこして、リビングに連れて行ってくれる。 「これ、着ておいてね。俺はちょっとトラに電話するから」 「…うん」 早河さんはお部屋を出て廊下で電話をしてる。 僕は震える手でお洋服を着て、そう言えばお漏らししたの忘れてたって慌ててそれを片付けた。 「ユキくーん!来ちゃった!」 トラさんが来たのは片付けが終わってからちょっとした後。 「体は大丈夫?」 「うん」 「じゃあ、心は?」 「…命、僕のこと嫌いにならない…?」 「命が?ユキくんのことを?…嫌いになんてなるわけないじゃない!あいつはちょっと疲れてるの。最近ずっと頑張ってたみたいだからね。…でもね、疲れてるからってしていい事と悪い事がわからなくなるのはダメよね」 あんまりトラさんのお話の意味がわからなくて、首を傾げる僕に、トラさんが困ったように笑う。 「今ね、命、外で暴れてるの」 「あ、暴れてる…?」 「そう。人に沢山痛いことをしてるの。」 「…それ、は、命は痛くないの…?」 「痛いわ。命の手は多分、真っ赤になってる」 命が痛いのはダメだ。 命は僕が自分の唇を噛んだ時「痛いことはしちゃダメ」って言うもん。 「どうしたら、いいの…?」 「今、早河が止めに行ってる。それから私がちょっとだけお話するから、その後、ユキくんは命に思ったことを伝えてあげて」 「思ったこと…?」 「そう。命にされて嫌だったことも全部」 うん、って頷く僕にトラさんは今度は優しく笑った。

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