103 / 106

21話

「おにぎりの型もありますし、耳はソーセージとかでもいいですよ?」 椿屋のギャラ弁教室が始まる。 伊佐坂は興味津々で椿屋が教える事を瞳をキラキラさせながら聞いている。 伊佐坂も結構器用なので教えればそれなりに作らるみたいだ。 「椿屋は手が大きいからおにぎりが大きくなるな」 「そうですか?」 椿屋が手のひらを伊佐坂の目の前に出すと自分の手のひらを合わせる。 「やっぱ、大きいな……チンコと同じ」 純粋無垢な顔で言われるので「ほんと、口きかなければ美少年なのになあ」と残念でならない。 「うっせえなあ……これが俺だよ」 合わせられた手のひらは一回り小さくて可愛らしい。伊佐坂は椿屋の指に自分の指を絡めてくる。 「何してるんですか?」 「んー?大きさを堪能している……んー、この長くていい感じの太さが気持ちいいんだよなあ……俺の指は細すぎてダメだ」 「何がですか?おにぎり握るのには別に支障はないですけど?」 「いや、アナル弄る時だよ」 「先生!!!」 椿屋はちょっと顔を赤らめて手を離そうとするがガッチリと絡められているので離れない。 「お前、気持ち良くなってくれてたけど、慣れたら物足りなくなるからな……現に俺は自分の指でアナニーしても最近は気持ち良くない」 「だから、やめましょうって!!」 「大事な事だろ?性欲って?それがないと人類滅亡……って俺には関係ねーけどな、セックスしても子供はできないから」 「まあ、俺も結婚とか興味ないですねえ」 「椿屋は子供とかいらねーの?」 「考えた事ないですね」 「お前、親から何も言われねーの?結婚しろとかなんとか」 「言われないですね。焦って結婚するものじゃないし、しないと死ぬわけでもないし、勝手にしなさいって言ってますね」 「へえ、孫の顔みたいとか言われないんだ?」 「うちの母親は孫の顔見たくてあんた産んだわけじゃないからいいって。あんたが幸せなら産んだかいがあるって」 「お前の母ちゃんいいな……だからお前もなんかそんな感じなのかな?」 伊佐坂は羨ましそうに見える。 「そんな感じってどんな感じですか?っていうか弁当途中ですよ?」 「そうだったな」 伊佐坂の手が離れた。その離れた瞬間……どうしてだろう?離れるのが惜しく感じた。 「先生、おにぎり作ったらサンドイッチも作るんですからね!!」 「御意!」 伊佐坂はビシッと敬礼をする。 弁当は椿屋が手際が良いので結構早く出来た。 「おおおお!!すげーな!!」 出来上がった弁当をキラキラした瞳で眺める伊佐坂。 「写真撮っていいか?」 「どうぞ?Twitterにあげるんですか?」 「うん!でも、今はあげない。姉ちゃんが見るかもだから、楽しみって取って置くとワクワクが増えるだろ?」 スマホで写真を撮りながら無邪気な事を言う。 本当に……こういう時は天使みたいだ。 「なあ、椿屋」 「ん?なんですか?」 「椿屋のウィンナーも食べたい」 「えっ?試食したいんですか?いいですけど」 椿屋はてっきり、弁当に入れたウィンナーかと思い、入りきれなかったウィンナーを爪楊枝で刺す。 その間、伊佐坂が椿屋の目の前に膝まづき、ジーンズのファスナーを下ろす。 「ちょーー!!そっちのウィンナーかーい!」 思わず突っ込みを入れる。 「んー、エロチャージ」 ボタンも外し、太ももまで下着ごと下ろす。 「もうー!止めなさい」 椿屋は下ろされた下着を上げようとするが既にパクンと椿屋のウィンナーは食されたのだった。

ともだちにシェアしよう!