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第2話
椿屋が洗濯をやっている間、伊佐坂はグダグダとリビングでテレビ見たり、パソコン触ったりしている。
パソコン触っているので仕事しているのかと思っていたが動画を見ていた。
……いつ、仕事始めるんだろう?
タイミングとかあるしな。そもそも、この人は期日を守るから、急かせない。
「洗濯終わりましたけど?」
リビングでグダグダ中の伊佐坂に声をかける。
「椿屋」
おいでおいでと手招きする伊佐坂。
近寄ると、「なあ、こういうのも作れる?」とパソコンの画像を見せてきた。
画像はスイーツばかり。
……これ、見ていたのか。
甘くて可愛いお菓子達の画像。
「まあ、作れると思いますけど」
「マジか!お前、天才だな」
MAXの笑顔の伊佐坂は椿屋の背中をバンバンと叩く。
「痛いって」
「いつ、作ってくれる?」
ワクワクした顔の伊佐坂。
「……今日、作ってもいいですけど?」
「本当か?」
大きな瞳をさらに大きくキラキラさせる伊佐坂。
「材料買ってきます」
自然にそう言ってしまった。
だって、もっとその嬉しそうな顔を見たい。
お前、すげえな!って言って欲しいと思ってしまったから。
「本当か?椿屋!!」
伊佐坂は嬉しさからか椿屋にギュッと抱き着く。
「大袈裟だな」
なんて、動揺してません!!的な冷静な表情で言って見せるが内心は……何こいつ?絶対に天使じゃね?と可愛い行動をする伊佐坂に悶えそうだった。
「いい子で待っていて下さい」
「うん!」
うん!とか、うん!とか……
あああ、もう、ダメだ……可愛すぎる。
クラクラしそうな可愛さの伊佐坂を置いてスーパーへ。
お菓子の材料をカートへと入れて行く。
伊佐坂が人は見た目9割と言っていたのが何となく分かった気がする。
あんなに可愛い子にキラキラな瞳で喜ばれるなら……って頑張ってしまうから。
材料を手にマンションへ戻るとグダグダしているであろう伊佐坂は寝ていた。
「…………」
本当、本能の赴くままに生きてるんだなって思う。
伊佐坂の寝顔は相変わらず可愛い。
「口悪くなきゃーな、可愛いんだけどなあ」
椿屋は寝室から毛布を持ち戻ってくると、彼に掛ける。
彼を寝かせたまま、お菓子作りを始める椿屋。
オーブンもあるし、材料と道具さえあれば色々作れるな……と考えてしまう。だって「お前、すげえな!」って言って貰えるのだから。
嬉しそうな伊佐坂の顔を思い浮かべながらお菓子を作る。
出来上がった後、伊佐坂を起こそうか悩むが可愛い寝顔を見ていたら椿屋も睡魔が襲ってきた。
欠伸をしながら伊佐坂が寝ているソファーと向かい合わせに置いてあるもう一つのソファーに寝転ぶ。
本当、広い部屋だよな……
大きなソファー置いても狭くないし。テレビでかいし……。
寝転んで気付いた。
天井に星座がある。
「凄いな……オリオン座……牡牛座……おおいぬ座……冬の星座か」
天井の星座は冬の星座のようだった。
都会に出てから星を見上げる事がなくなった。
椿屋の実家は海が近くて、周りに家が少なかったから空の星が沢山見えた。
星座は祖父に教えて貰った。
「……懐かしい」
そう呟いて目を閉じる。
◆◆◆◆
「…………んっ、」
椿屋は声を漏らす。
ぴちゃぴちゃと音が微かに椿屋の耳に届く。それと同時に凄く気持ちいい感触。
「あっ……んん、」
エロい声だな……。
椿屋は自分が声を出している事に気付かない。
ただ、気持ち良さに腰が動く。
身体を自分で動かしているのか、分からないが腰が動く。
あれ?と思った。
なんで……俺、腰動いてんの?
ボンヤリした頭の中、目を開ける。
冬の星座が視界に入る。
「おり……おん……ざ……んん、」
身体がビクッとなり、思わず身体を半分起こした。
下半身に違和感。
生暖かい感触が股間に……。んん?
よーく、見てみる。
黒い……もの……えーと、頭?
椿屋の股間の辺りに頭がある。誰の?
考えてその正体が分かった。
伊佐坂の頭だ!!!
「ちょ!!」
身体を完全に起こして股間にある伊佐坂の頭に声をかける。
伊佐坂が顔を上げて上目遣いで椿屋を見る。
しかも、伊佐坂は椿屋のイチモツを……しゃぶっていた。
「お前、何やってんだあ!!」
フェラされている事で完全に目が覚めた。
「チンコしゃぶってる」
フェラしているのを止めると天使の微笑みで言う。
「やめろ!」
伊佐坂の頭を掴むがまた、フェラをするべく椿屋のイチモツをパクンと咥える。
しかも……ギンギンに勃起している。
気持ち良かったのはフェラされていたからなのだと理解した。
「やめ……やっ……」
止めさせたいが……気持ち良さでどうにかなりそうだった。
俺、フェラ上手いって言っていた伊佐坂の言葉は嘘ではなかった……本当に上手い。
絶妙な舌遣い、力加減……女の子にフェラされた事は何度もあるがこんなに上手い子は居なかった。
椿屋は力抜けるようにソファーに倒れ込む。
「んっ……あっ……」
気持ち良さに身体が何度も痙攣する。やがて……ビクッと身体が大きく痙攣して伊佐坂の口内に射精してしまった。
やべえ……、
その一言しかない。あの天使の口内に射精してしまった。
ズシッと重みを感じた。
伊佐坂が椿屋に馬乗りしてきたのだ。
良く見れば伊佐坂は素っ裸。
「ごちそうさま」
伊佐坂は見下ろしながら天使の微笑み。
「思った通り、お前、チンコでかいな」
「……うるさい、おりろ……」
文句を言うが直ぐにキスで言葉を塞がれた。
そして、椿屋の口内に液体が口移しで流し込まれる。
突然だったので、そのまま飲んでしまった。
変な味……。
唇が離れたので「何飲ませた?」と聞いて見る。
「椿屋が俺を抱きたくなるモノ……身体、熱くなってくるぜ?」
ニッコリと微笑む天使が悪魔に見えた瞬間だった。
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