45 / 106

4話

「はあ……あっ……」 部屋には吐息と舌を絡ませた時に出る音だけが響く。 椿屋は角度を変えながらキスを繰り返す。 どちらの吐息さえかも、もう分からない。 ただ、キスが気持ち良いから続けたい。それだけ。 伊佐坂の両手が椿屋の顔を触ってくる。 その手がくすぐったくて捕まえるとソファーに押さえつけ、指を絡めた。 指を何度も絡み直しながらキスも繰り返す。 どれ位経ったかな? そんな事さえ考えたくない程に伊佐坂とのキスは気持ち良い。 唇が少し離れると「椿屋……キスの先もして……」伊佐坂がオネダリしてくる。 キスの先……。 絡めた指を離すと伊佐坂のスカートの中へ手を入れる。 太ももをまさぐりながら、キスは止めない。 椿屋の手が離れ、自由になった伊佐坂の手が椿屋の股間へと伸びてきた。 着物の横からスルリと手が入り、ギュッとイチモツを掴まれた。 「んっ……」 キスしながら声が漏れる。 伊佐坂の手が上下に動き出し、椿屋は思わずキスを止めた。 「椿屋、ノーパンなんだな……俺を待ってた?」 組み敷く伊佐坂から囁かれた。 ノーパンなのは着替えがないから。でも、まるで待っていたみたいだなって椿屋も思った。 「椿屋の舐めたい」 上目遣いでお願いされ、断る男が居たら会ってみたい。 太ももをまさぐるのを止めると身体を起こす椿屋。 「自分で着物、めくれよ、しゃぶってやるから」 伊佐坂の命令に着物の裾を捲ると股間を露わにさせた。 ドーン!!とそそり立つ椿屋のソレ。 そこに伊佐坂の可愛い顔が近付き、パクンと咥えた。 「あっ……」 声なんて我慢出来ない。伊佐坂の口内は温かくてヌルヌルしてる。 そして、舌が自分の陰茎を可愛がってきた。 「んんっ、」 腰が動きそうだった。 伊佐坂のフェラしている姿を見下ろす。 セーラー服のワンピース。まるで幼い女の子にイケナイ事をさせているような感覚に陥る。 イケナイ事をしているセーラー服のワンピースの可愛い伊佐坂の頭が上下に動き出す。 「あっ、ああ!!」 気持ち良さに前のめりになる。 伊佐坂の背中に顔が近付いたのでヒラヒラレースのミニからチラチラとお尻が見え隠れしているのに気付く。 白いパンティ……ああ、こんなにエロいんだな。 赤とか黒よりも白の方がエロい。 きっと、白イコール清純だと思っているからそれを見れるという嬉しさがエロさにと変換されているのだろう。 思わず、お尻に手が伸びた。 スカートをめくり、お尻を露わにさせると下着の中へと手を入れた。 割れ目を辿り、穴へと指を進める。 その穴へ指を入れるとフェラしている伊佐坂がビクっと反応した。 可愛い……なんて思ってしまった。 だから……「俺の上に跨って」なんて、つい……言ってしまった。 フェラをしていた伊佐坂は舐めるのを止めると顔を上げた。 「お前が穿かせたんだから、お前が脱がせろよ」 そう言うと伊佐坂は膝立ちするとスカートを捲って見せた。 可愛い下着はもうパンパンで、彼の陰茎を隠しきれないでいた。 椿屋は彼の下着の両端を掴むと膝まで一気に下ろした。 「……椿屋あ……」 物欲しそうな瞳で見つめられる。 「こっちにお尻向けて」 椿屋の言う通り、伊佐坂は体勢を変えて背中を向ける。 「お尻、突き出して」 伊佐坂はソファーに前のめりになり、お尻を突き出す。 そのお尻を掴むと割れ目を広げる。 そこにはヒクヒクと動く穴が……。 そこへ顔を近付けて穴へと舌を侵入させた。 「椿屋あ……んんっ」 途端にトロトロになる伊佐坂。 「きもち……いい」 彼の腰が動いているのが分かる。 「椿屋……入れてえ」 お願いに応えるように椿屋が挿入すべき膝立ちになった瞬間! ピンポーン!!! とチャイムが鳴った。 それで椿屋は我に返った。 はっ!!!俺、何やってんだよお!!ベランダであんなに盛ったのに。なんて性欲だ!! 伊佐坂から離れると立ち上がる。 「椿屋、何、途中で止めてんだよ」 ぷんすか怒る伊佐坂。 「誰か来ました」 「ほっとけよ、どうせくだらん訪問者だ」 「でも」 椿屋は怒る伊佐坂をソファーに置いてインターフォンの画面を覗く。 あっ……。 映ったのは神田。 そうだった、買い物頼んでたんだ。 「神田さんが来ました」 「神田?いいじゃん、ほっとけよ!」 伊佐坂に神田が来た事を告げると面倒くさそうに返された。 「ダメですよ!買い物頼んでたんです」 「買い物?」 「スイーツの材料です」 「スイーツ」 その言葉で面倒くさそうだった顔がキラリと光った。 「作っていたんですけど、材料足りなくて……」 「……なら仕方ない」 伊佐坂はずらされた下着を穿く。 下着を穿いてくれたので神田の対応をする椿屋。 マンションの入口の鍵を遠隔操作で開ける。 「神田が帰ったらセックスの続きするからな!」 伊佐坂はソファーからぴょんと飛び降りた。

ともだちにシェアしよう!