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10話
「ダメです、先生が俺の下がいい」
椿屋は身体を起こす。
「何、可愛い事言ってんだよ、ちくしょーめ!」
伊佐坂は椿屋の首筋に両腕を回す。
両腕を回された椿屋も伊佐坂の身体を抱きしめる。
「男同士のセックスにハマったな椿屋……ほんの数日で淫らなだよな、可愛い顔して……王子様は実は性欲が盛んでしたって童話の裏話みたいじゃないかよ」
伊佐坂はそう言って椿屋の首筋に吸い付く。
「ん……」
気持ち良さから声が出る椿屋。
「童話の王子様って本当は変態と性欲旺盛なんだぜ?オーロラ姫なんて眠ってる時にやられてるし、白雪姫の王子は死体愛好家……王様なんて実の娘に手を出してるから王妃が白雪姫を……って話らしいぜ?」
伊佐坂は椿屋の首筋から離れ、彼の顔を見る。
「何ですか、それ?都市伝説的な?」
「絵本って残酷な部分を削って話変えるからな……俺の目の前の王子様も性欲旺盛だろ?」
「……お姫様の方が性欲旺盛でしょ?」
「俺の事か?お姫様はビッチなのがいいんだよ!物語が盛り上がるし、変態で性欲旺盛な王子にはピッタリだ」
「それは相性がいいって事ですか?」
「そう受け取れよ。お前はどっちがいいんだ?ビッチなお姫様か清純なお姫様か」
「俺は……俺だけの為ならビッチがいいです。他人には清純で」
「ワガママな野郎だな?お前専用のビッチなお姫様かよ……椿屋、野獣だもんな」
伊佐坂は椿屋の唇にキスをする。
そのキスが合図かのように椿屋は伊佐坂を押し倒した。
組み敷いて、何度もキスを繰り返す。
今ではもう、椿屋から舌を絡めてくる。
それが伊佐坂には嬉しい。
椿屋の股間に手を伸ばす伊佐坂。そこはもう、固くてキツそうだった。
キスをされながら伊佐坂の手は椿屋の下着の中へと入り彼の陰茎を掴む。
ビクッと椿屋の身体が反応。
少し、腰が動いている。
性欲旺盛の王子様っていいよなあ……伊佐坂は椿屋の陰茎をまた、擦り始める。
「んんっ」
思わず唇が離れてしまう椿屋。
「フェラしてやるから、俺の顔の上に股がれよ」
その言葉に素直に起き上がる椿屋。
「下着、似合ってるけど自分で脱げよ、いやらしく」
お姫様の命令は絶対。
お姫様に主導権を取られるのも悪くないかも……と椿屋は下着をずらすと一気に脱いだ。
「お前なあ、いやらしく脱げっつったろ?一気に脱ぎやがって!」
「いやらしく脱いだ事なんてないから分かりませんよ」
「まあ、いいけど……ほら、来いよ」
伊佐坂に誘われるがまま、彼の顔の上に跨ると、直ぐにパクンと咥えられる。
舌使いが上手いから直ぐに息が荒くなってしまう椿屋。
下を見下ろすと可愛いお姫様が自分のをしゃぶっている。
伊佐坂がさっき言っていた王子様は性欲旺盛という話は有りだよなって思った。
清純そうなお姫様を支配していやらしく調教する……これは興奮するかも。
伊佐坂の舌使いは次第に激しくなっていく。
頭も動かされ息が荒くなり、熱が身体中を駆け巡る。
顔が火照る……椿屋はゆらゆらと身体を揺らし始める。
やばい……気持ちいい……先生って本当にフェラ上手いんだなあ。
女の子なんかより上手い。
って言ってもフェラをそんなにされた事はない。
心の声が聞こえてしまう、椿屋はフェラしてってお願いした時に女の子の心の声で「嫌だなあ、汚いじゃない?下に入れるのはいいけどさあ、口に入れるのは……」と聞こえてしまって、それ以来やりたいと言い出す子以外はやって貰ってない。
確かに汚いよなあ……オシッコでるとこだし、臭いキツイ時もある。だから、必ず風呂入ってからしかしないんだけど……先生は声が聞こえないからどう思っているか分からないや……。
何時もは面倒臭いと思う心の声が聞こえない不安を一瞬、感じてしまった。
そして、急に身体がビクッと震えた。
お尻に違和感。
いつの間にか、伊佐坂の指がアナルへの中にあった。
「んん、やだあ」
椿屋は身体をくねらせる。
一旦、フェラを止め、「ヤダじゃねーだろ!気持ち良さそうに腰振ってるくせに」と伊佐坂に言われた。
腰振ってるのは事実だけど、フェラで動いていたわけであって「違います……フェラで」と弁解。
「お前、気付いてなかったのかよ……フェラしながら弄ってたんだぜ?今、ビクッってなったのは椿屋の気持ちいいとこを突いたからだぜ?ケツ、弄り出してから腰振ってたくせに今更」
椿屋はその言葉に衝撃を受けてしまった!!
い、いつの間に……フェラが気持ち良さすぎるんじゃなくてケツ?ケツなのか?と動揺する。
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