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11話

「何?動揺しちゃってんのか?可愛いな椿屋は」 伊佐坂は椿屋のアナルへ指を出し入れを繰り返す。 「や、ちょっと、ダメです!」 椿屋は後ろへ手を回し伊佐坂の指を抜こうとする。 「ダメじゃねーだろ?ん?トロトロな顔してんぜ?」 ぐぐっと奥に指を入れられ「やあっ」と前のめりになる。 「可愛いなあ!本当……俺が完全ネコじゃなかったらぶち込んでるぜ?」 ふふっと笑いながら伊佐坂の指は中で動く。 「いやだ……ぬいて……」 マジかよ!マジかよ!身体がゾクゾクする!何だよ、コレ? 奥を刺激され、身体中がゾクゾクするのだ。 ビクンビクンっと身体が一々反応するのも嫌だ。 こんなになった事はない。 女の子にぶち込んで必死に腰を振って、限界になると射精する。疲れるけど気持ち良い行為だった。 でも、今は……どういう事だ?それより気持ちいいなんてええ!!! これは、絶対に伊佐坂に気付かれたくはない!気付かれたらこれからここばかり攻められる。 そしたら、きっと、もう抜けられない。 底なし沼にズブズブと落ちていく……そんな気がするから。 「やだって!」 椿屋は身体を起こして、伊佐坂から逃げようする。 「逃げるな!」 伊佐坂は指を抜くと椿屋の腕を掴み、自分の方へそして、あっという間に組み敷かれた。 か弱そうで華奢な伊佐坂に油断したとはいえ、あっという間に組み敷かれたのに驚く椿屋。 「一見、可愛くて華奢だけど、俺も男だぜ?力は女よりある!」 上でニヤリと笑われる。 「さて、逃げようとしたお仕置きしなきゃな」 伊佐坂はどこから出したのか手錠を椿屋の両手に嵌めた。 「ちょ、ちょっとおーー!」 どこから出したんだこの人おお!! 椿屋も驚く。 「ありとあらゆる所にこういう道具は隠しておくものさ……ほら、好みの男きたら、拘束して無理矢理やっちゃうっていうの男のロマンだろ?」 「そんなロマン!!外してください!」 「えー、やだよお!お仕置きだもん」 「何する気ですか?」 「えっ?何?口頭でエッチな事を聞きたい派なのか?椿屋って……いいじゃん、言ってやるよ」 伊佐坂は椿屋の輪郭を指先で撫でる。 「今から、両脚閉じれないように拘束して、開かせてから玩具ぶち込んで放置するんだよ」 「な、なんですかそれは」 「放置プレイ」 ニコっと微笑む伊佐坂は椿屋から離れ、その場から居なくなる。 嘘だろ?まじで?玩具とか取りに行ったわけ? い、嫌だ!!あんな……あんな風にゾクゾクとか……。 さっきの感覚を思い出して首を振る。 ダメ!!絶対にダメ!! 完全にネコって言ってたから掘られる事はないだろうけど、玩具で犯される……。 うわあ!!だめ!!玩具ダメ絶対!! 椿屋はジタバタと暴れる。 逃げたいいいい!! おかしいな?さっきまで、自分が伊佐坂を抱こうとしてたのに、今は逆だ。 あの人の考えている事が分からない。 心が読めないから。 心が読めない不安なんて初めてだ。 いつも、ウザイのに。いつもは心読めたから回避出来た。 危険な事も、嫌な事も……。 先の未来まで見える気がしたのに今は見えない。 普通の人はこんな感じなのかな? 人の気持ちをさぐり合う……こういう事なんだなと椿屋は思った。 普通の人の気持ちが分かる気がした。 そして、普通の人は自分の気持ちなんて理解出来ないだろうな。 ◆◆◆◆ 「あーもう、椿屋可愛すぎ!!」 伊佐坂は隠れて椿屋を見ていた。 ジタバタと暴れたかと思うと不安そうに何か考えている。 その姿が可愛くて暫く見ていた。 「お前……俺のもんになれ……はい上がれないくらい沼の底まで連れて行ってやるよ!そしたら、俺から逃げられないだろ?」 伊佐坂は本音を呟く。

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