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3話

「うる……さい……です」 はあはあと息を吐くくせに生意気に言い返す椿屋。 「空イキしたくせに偉そうだな」 「だから……うるさい……です」 「空イキって今までした事あんのか?」 「……」 伊佐坂の質問に答えない椿屋。 「初めてか?」 「うるさいです」 「初めてなんだな」 嬉しそうにニヤニヤするが椿屋には見えていない。 「女とセックスしても空イキってなかなかしないんだろ?俺は女とやった事ないから知らないけど」 「先生って初めても……」 聞いて後悔した。あまり答えて欲しくないかも。 女とやった事はないけれど、男とはある。 あるだろうよ、こんなに慣れているのだから……フェラとか凄く上手いし。 「だな……初めては早かったぞ?」 「えっ?中学生とか?」 マジかよ!俺でさえ、高校生で童貞卒業したのに。 「いや……小学生」 「は?嘘!まじで?」 椿屋は激しく反応をする。 「なーんちゃって、中学生だよ。年上だった」 中学生でも早いだろおおお!!! だって、まだ剥けて……ゲフンゲブン、 「何咳き込んでんだよ?そんなに中学生でセックスすんのすげえ事なんか?ネットじゃ普通に女子中学生とか身体売ってるぞ?オッサンに」 思わず咳き込んだ椿屋は咳払いをする。 「早い子なら小学生からやったりするだろ?お前はいくつだよ?」 「き、聞くんですか?」 「聞きたい……王子様の性事情」 「高校生です」 「なんだ、普通だな」 「普通でいいんです!だいたい、高校でも童貞卒業するの半分もいませんでしたよ」 「お前の世代は草食動物世代だからな」 伊佐坂はそう言うとまた、腰をゆさゆさ振り出した。 「ちょ、だめ!!」 「うっせえ、お前に止める権利はねーんだよお」 伊佐坂はまた、自分のイチモツを掴むと擦り出す。 もちろん、腰も動かす。 「あっ……はあ……」 腰を動かすと気持ちなってくるし、椿屋を後ろも前も犯しているという興奮材料が整っているから、余計に気持ちが高ぶる。 「あっ、椿屋あ……」 目の前の椿屋をおかずに……いや、実際、彼とセックスをしているのだが主導権を握っているのは自分。 最高じゃないか!!! ◆◆◆ 自分の上で腰を振る伊佐坂が今、どんな風なのか物凄く見たい! 見たいのに目隠しが邪魔をする。悔しい。 しかも、自分の名前を呼んで喘いでいる。 くそう!!どんだけ可愛いんだよ先生。 お尻のバイブも小刻みに揺れるし、伊佐坂が腰を振るし……さっき、空イキしたけど……頭が真っ白になりつつある。 もう……だめ……。 「いきたい……」 小さく呟く。 「えっ?」 小さかったので伊佐坂は聞こえなかったみたいで聞き返す。 「先生、いかせて……」 荒い吐息の椿屋。 ああ!!色っぽいな椿屋。 「んんっ、」 その声に誘発されたのかのように擦っていたイチモツの先端から白い液体が放たれた。 「あっ……はあ……」 伊佐坂は前のめりになる。 気持ち良かった。 椿屋のイケメンボイスのせいだな。 いかせてって言葉でビクビクと身体が痙攣した。 放たれた精液は椿屋の身体の上に。 「なに?」 身体に感じた液体のようなモノ。 「俺が出した精液だよ」 「先生ばかりずるい!」 「うるせえ、じゃあ、いかせてやるよ!」 伊佐坂は自分から椿屋の陰茎を抜くと縛っていた モノを取った。 その瞬間、勢い良く白濁液が飛び出してきた。 顔が近くにあったものだから、伊佐坂の顔にもろにかかった。 「椿屋、いい度胸じゃねえか!俺に顔射しやがってえ!」 伊佐坂は椿屋の顔の方へ近付く。 「椿屋?」 反応がない。 目隠しを取ると、椿屋は射精と共に気を失っていた。 「マジかよ、お前……どこのか弱い女だよ?」 頬をペチペチと叩く。 でも、はやり反応はない。 あー、くそ!!もう少し遊ぶ気、満々だったのに。 と悔しがる伊佐坂だった。

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