63 / 106
11話
「お前のその素直な所、好きだぜ」
ゴシゴシと擦りながら言われる。
「あ、あんまり弄らないで……くださ」
弄らないでと言いながら椿屋の腰は動いている。
「腰動かしながら言うなよ……俺にどうして欲しいか言えよサービスしてやるから」
「俺……アホの子になりたくないんで……止めてください」
既に頬を紅潮されているので説得力のかけらもない椿屋。
「なんだよ?そのアホの子って?」
「エッチやり過ぎて……アホになりそうだから……だって、ここに来てエッチな事しかしてない」
「飯作ってんじゃん?」
「飯かエッチでしょ?」
「それ以外何があんだよ?」
「何って……仕事……とか?」
「エッチも飯作るのもお前の仕事だよ」
伊佐坂は力を入れて椿屋のチンコを掴んだ。
「あっ、、」
声が素直に出る。
「お前のその気持ち良さそうな顔、好きなんだよ」
「あっ……」
良い具合に掴まれているので気持ち良くてどうにかなりそうだった。本当にアホの子になりそう。
「ほら、素直になれよ」
伊佐坂はシャツの上から先端を爪で押す。
「やっ」
ジワリと濡れるシャツ。
「俺に突っ込みたいだろ?」
椿屋は首を振る。
「なんだよ?そんなにアホの子になるのが嫌か?」
「嫌ですよ……」
「なんで?」
「……だって、先生でしかいかなくなるじゃないですか……」
その言葉で伊佐坂は凄く嬉しそうな顔を見せた。
「お前、そういうとこ本当、可愛いよな」
チンコに被せていたシャツを捲り、その上に跨る伊佐坂。
下着をずらしアナルへあてがう。
「俺でしかいけなくしてやるよ!」
そう言って自分の中に椿屋の陰茎を挿れた。
「あっ……」
キュウと締めつけられ、温かい中で椿屋はもう、アホの子でといいや!なんて思ってしまった。
伊佐坂に負けてしまった。
先生でしかいかなくなる……
先生の事しか考えなくなる……
それは怖い事かな?ダメな事かな?
でも、気持ち良さで全てが消えてしまう。
騎乗位で腰を動かす伊佐坂を見ていると、歯止め利かなくなる。どうしてか自分では分からない。
けれど、気が付くと彼の細い腰を掴み揺さぶっている。
「あん、椿屋あ……」
甘い声で名前を呼ばれるのは嫌いじゃない。
自分を艶っぽい瞳で見られるのも嫌いじゃない。
「椿屋……もっとお」
おねだりも……好きだ!!!
椿屋は起き上がると体勢を変えて彼を組み敷いた。そして、そのまま腰を動かす。
ギシギシとベッドが軋む。
伊佐坂はしがみついてくる。
その背中に両手を回して腰を振ると凄く気持ちが良いので夢中になってしまう。
「後ろからも……」
おねだりされて「後ろ向けよ」なんて命令してしまう。
素直に後ろを向いて四つん這い姿の伊佐坂。
俺、もう!アホの子になります!
椿屋は腰を掴み、野獣のようにガンガン後ろから突きまくった。
◆◆◆◆
神田はスマホに伊佐坂からのLINEに気付く。
開けると動画。
見てみると椿屋が喘いでいる。
おっとお!!まじすか?と食い入るように見ていると下半身に行く手前で動画が終わった。
「……こんちくしょう」
思わず声に出してしまった。
そして、直ぐにメッセージが来た。
次の動画は有料です!見たければ買い物してこい!
と命令形のメッセージ。
そりゃ見たいに決まってやん!!と神林は伊佐坂が送ってきた品物を買いに外へ出た。
ともだちにシェアしよう!