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13話

「椿屋、見てこいよ」 「命令ですか?」 「当たり前だろ?俺はお前がガンガン腰振るからダルイんだよ」 「ちょ!俺のせいですか?自分だって腰振ってたじゃないですか!しかも、オネダリして」 「されたら嬉しいだろ?お前を悦ばせたのに文句言うのか?」 なんか、キレられたので椿屋は素直に謝る。そして、インターフォンの画像を確認しに行く。 ……神田さんやん! インターフォンに映るのは神田。 「はい」 入口に居るであろう神田に声をかける椿屋。 「あ、椿屋?開けてくれよ先生に買い物頼まれたんだ」 買い物……?また、あの人、変な物を頼んだんじゃあ? 「今、開けます」 椿屋は操作してマンションの入口の鍵を開けた。 暫くすると部屋のチャイムが鳴りドアを開ける。 神田が大きな紙袋を持って立ちすくんでいて、じーっとこちらを見ている。 「神田さん?」 どうしたのかと、声をかけると「椿屋、それって誘ってんの?」と言われた。 神田の視線の先は自分の下半身。 『あー、たまらん!!!』 あっ!!! 自分が今、シャツ1枚でしかもノーパンだと思い出した。 つい、シャツの裾を伸ばすように両手で前後で引っ張った。 『エロいなあ、椿屋……えっ?そのテンパり具合はまさかのノーパンとか?』 神田の熱い視線が下半身へ集中している。 思わず椿屋は後ろへ下がった。 「先生とやってた?」 ニヤニヤしながら聞かれた。 くそう!!違うって言えない自分の馬鹿!! 椿屋は反論出来ずに俯くだけである。 『なに?なに?その可愛い反応……こんなに可愛い椿屋見れるなんて呼出されてラッキー』 神田の心の声も恥ずかしい。 まるで辱められているようでいたたまれない。 「神田、あんま、椿屋見るなよ減るから」 後ろから伊佐坂の声。 「先生、これまた制服がお似合いで……成程、そういう事でしたか」 登場した伊佐坂の制服姿を見た神田はニヤニヤ。 『椿屋はこういう趣味なのかあ……』 神田に心の中で呟かれ、思わず「違うから!!」と叫んでしまった。 「えっ?いきなりどーした?」 「神田がニヤニヤするから椿屋がお前の考えを読んだんだろ?」 読んだって言葉にビクッとなった。 一瞬、心の声が聞こえる事を知っているのかと……でも、直ぐに読み取ったという意味の方だと思った。 「頼んだやつくれよ!」 伊佐坂は手を出す。 「椿屋が着たとこみたい」 「はあ?減るだろーが!」 「買ってきたの俺ですよ?見せてくれたら経費にしてあげますから」 「まじか!」 伊佐坂は神田を部屋に招き入れた。 何させられるんだ?と椿屋はドキドキし始めていた。

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