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明かりを落として、優大と一緒にベッドに向かう。 優大の頬にキスをして、ベッドの上のスマホをテーブルに移動させる。 ベッドに戻れば、さっき優大が投げたバスタオルが床に落ちている。 「バスタオル、椅子に掛けて‥‥」 「いいよ、そのままで。‥‥直希。」 優大が俺の服を脱がせて、俺が優大の服を脱がせる。 優大が俺の勃ち上がったのに触ってくるから、俺も優大のに手を伸ばす。 「熱くなってる。」 「直希のもな。」 優大が俺の手を引きながらベッドに腰掛ける。 俺も、並んで。 そのままキス。 優大の舌に導かれるまま口を開ければ、その優大の舌が俺の口に入ってくる。 舌と舌が触れる。 舌と舌が絡まる。 流れ込んでくる唾液を飲み込んで。 ‥‥あれ、優大の唾液って、こんなに甘かったっけ? 「どうした?」 「え、なに、」 「急に動かなくなるから。」 「‥‥優大って、こんなに‥‥甘かったっけ?」 「なんだよ、俺はいつでも直希には甘いだろ?」 もう一度、優大からキス。 ‥‥甘い。それから、熱い。 舌ってこんなに厚みがあった? キスってこんなに音がした? 頭の奥が、白く透き通るような感覚。 優大の手が体を這う。 ‥‥違う、こんな、ビリビリするのなんて、知らない! いつもなら体の奥が熱くなって、頭が溶けてくるのに! 優大の手を払って、優大に抱き着く。 胸に頬を当てて、優大の匂いを‥‥ ‥‥ああ、今日は、無いんだ。 ‥‥優大の匂いが、無い。 この優大は、俺は、知らない。 なんだろう、怖い? ‥‥うん、ちょっと怖い。 背中に回した手と頬とで挟み付ける様に優大を抱き締める。 「本当に、どうしたの?甘えてるの?」 「‥‥匂いが、」 「ああ‥‥風呂入って、ごめんな。」 「ううん、‥‥ううん。」 優大をベッドに押し倒す。 俺の下で優大が困ったように笑っている。 「いいよ、直希。好きに動いて。」 優大の唇にキス。 いつもなら強く匂う首筋にキス。 鎖骨に、肩に、心臓の上に‥‥ ‥‥‥‥今まで知らなかった。 優大の体、綺麗だ。 目立つ程ではない筋肉と決して多くはない脂肪が、バランス良く体を包んでいて。 こんなに滑らかだったんだ。 こんなに弾力があったんだ。 舌でたどれば骨の位置が分かる。 優大の速い鼓動さえ。 臍まで降りて、脇腹、腰、鼠蹊部、腿。 艶があって、瑞々しくて。 ‥‥美しい。 こんなに美しいものを創った存在があるとすれば、それは‥‥ ‥‥神様に違いないんだろう。 美しくて、神々しくて、胸が痛い。 優大の体の先へ先へと舌が追いかける。 満たしたいこれは、たぶん性欲じゃ、ない。 なんだろう、舌が追いかける、これは‥‥ ‥‥‥‥これは。 瑞々しくて、美しくて、これは。 これは、神が創った果実だ。 神様が、俺に与えてくれた、禁断の果実。 今まで気付かないでいたんだ‥‥ こんな、手の中にあることが奇跡の様な、神の果実‥‥ 触れている舌が柔らかく痺れる。 腿から脛へ、そしてつま先へ‥‥ 「直希、直希、‥‥なおき!」 顔を上げると、心配そうな優大の目。 「‥‥っ、ゆうだい‥‥」 「直希、泣いてる?」 優大が上半身を起こす。 屈み込んだ俺を真っ直ぐにして、股間に手を伸ばしてくる。 「直希、縮んでる。」 「‥‥あ、」 「嫌がってる訳じゃないよね。」 「うん。」 「‥‥何か困ってる?」 「‥‥うん。」 「どうしたの。言って。」 「‥‥優大が‥‥」 「俺が?」 「‥‥‥‥優大は、俺にとって、奇跡、なんだなって、」 「奇跡?」 「優大、俺、優大の事、大切にするから。」 「‥‥うん。」 「優大の事、何よりも大事にするから。」 「うん。‥‥直希、膝に乗って。」 「うん。」 優大の伸ばした足にまたがって、優大にしがみつく。 肌と肌が触れる様に。 奇跡をこの身に染み込ませる様に。 「俺も。俺も直希が何よりも大事だよ。俺があげられるものなら何でもあげるよ。‥‥だから。」 優大に体を起こされる。 そして、キス。 「俺にも、直希をちょうだい。」 「優大‥‥」 降り注ぐキス。 唇に、頬に、耳に、首筋に。 ‥‥体の奥が熱くなってくる。 頭の奥が蕩けだす。 でも、いつもと違うのは‥‥ 胸が熱くて、痛いんだ‥‥

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