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今を生きる1

あれから会長は遠慮なしに俺を口説くようになったもんだから、あっくんは更に吠えるようになった。 けど田村家の家訓でご飯は仲良く美味しくいただきましょう! というお約束は守ってくれた。 ランチの時は和気あいあいとすごせてるんだから、皆ほんとに良い子だなぁ。 午後の授業中、俺は校内放送で風紀室に呼び出された。 授業を抜けて風紀室に急ぐと、委員長が待っていた。 「失礼します」 「ああ、座れ。なんか飲むか?」 「大丈夫。あの、なにかあったの?」 委員長は少し迷ってから、俺の隣に座った。 「単刀直入に聞くぞ。お前は大徳寺と高城、どっちが好きなんだ?」 「ええっ!?」 「あの二人はお前を本気だ好きだろう? あいつらだけじゃない。加賀美のやつもお前を意識してる。西園寺もだ。会計の馬鹿はお前らを見て楽しんでるだけだがな」 春馬くんと副会長も? 「気付いてなかったのか?」 「だって……みんな友達だし……」 知らなかった。だって、なんで俺なんかを? そんな俺に委員長は呆れたようにため息をついた。 「お前のそれは酷だぞ。親衛隊も気付いちゃいるが見守っている。だがお前がどっちつかずな態度で大徳寺や加賀美たちを傷付ければ、お前を許さないだろう。その気がないならフッてやるのも優しさだぞ」 「そんな! でも俺、ちゃんと話しました。二人の事は息子みたいに思ってるって!」 「息子ぉ!?」 俺は勢いのままに委員長にも前世の話をしてしまった。

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