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大切なあなた3

 わけわかんなくなるほどの激しいエッチの翌日、俺は完全にダウンしてしまった。  お尻は痛いし、腰はだるいし、全身筋肉痛みたい。  委員長はツヤツヤとスッキリした顔をしてる。くそう、悔しいな。 「昨日は最高だったな」 「……言わないで」  昨日は世界の終わりみたいに求め合っていたというのに、すごくあっさりと次の日は来た。  いつなにがあるかは分からない。  でも何も起こらないかもしれない。  前世に囚われるのも、未来を心配するのもやめだ。  大切なのは今だ。  俺は委員長の手をきゅっと握った。  ……前世での俺は、この手を拒んだ。  一人で故郷の田舎に帰り、いつまでも清のことを思って、悲しみながら一人で生きた。  でも俺は委員長の手を離すつもりはない。 「好きだよ」  言ったあとで照れくさくなって、えへへと笑った。  委員長は珍しく赤くなって、何も言わずに俺を抱きしめた。 「好きだ。清道」  俺もぎゅっと委員長に抱き付いた。 「明日、ここに引っ越してこい」 「えっ?」  俺はあっくんと一年間同室のはず……。 「風紀の特権だ。二人部屋を俺一人で使ってるから、お前の部屋もあるし。まぁ、いつも一緒に寝ることになりそうだがな」 「なっ、なに言って……」 「他の男と一緒にいさせるなんて平気じゃねぇんだよ。俺の側にいてくれ。お前の飯、毎日食いたい」 「あっ、ハンバーグ」  思い出した。委員長がタッパーを冷蔵庫に放り込んでたよね。  タイミングよくお腹がぐぅと鳴った。委員長は豪快に笑って、俺と額をこつんとくっつけた。 「俺も腹減った。一緒に食べるか」 「うん」  レンジでチンしてもらって、俺と委員長はお行儀悪くベッドの上でハンバーグを食べた。  明日も明後日も一緒にご飯食べれたら嬉しいなぁ。  毎日一緒にご飯を食べたいなぁと思ったら、それはもう恋だ。  姉ちゃんのいう事は正しいな、と思いながらハンバーグを頬張った。  

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