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拍手お礼用SS①
こんばんは、餡玉です。
データを整理していたら、拍手お礼用に書いたSSが発掘されましたので、こちらで供養させていただきます。
いくつかありましたので、ちょこちょこアップしていきます。
よろしければお付き合いくださいませ!
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『本編完結後のちょっとした一コマ』
蓮「今日は会議が長引いたせいで、帰りが遅くなったな……。はぁ、葵と話したかったのに、もう寝てるよな」
ぐったりしながらリビングルームへ行き、どさりとソファに座り込む。すると目の前のテーブルの上に、一枚のメモ用紙が折りたたまれていた。 何気なく拾い上げ、中を見てみると、まるで幼い子どものような拙い文字で、こう書かれている。
「にぃさん、おつかれさま。あしたは朝しょくをいっしょにたべよぅ。あぉい」
「あ、葵……」
文字を覚えたての葵が、わざわざメッセージを残して置いてくれたらしい。
ひらがなの大きさもまちまちだし、唯一の漢字である『朝』にいたっては線がガタガタである。蓮はふわっと気の抜けた笑みを浮かべ、手にしていたメモ用紙に軽くキスをした。
「かわいいなぁ……。あのクールな顔で、これを頑張って書いてくれたのか。あぁ、弟ってのはほんとうに可愛い……!! はぁ……なんだろうこの気持ち……むずがゆい、胸の奥がむず痒い……。疲れが癒えていく……はぁ、明日も頑張ろう」
蓮は蕩けるような笑顔のままその紙片を折りたたみ、そっと内ポケットにしまい込んだ。
——その数時間前
結糸「だいぶひらがな上手になりましたね! 蓮さまにメッセージを書いてみませんか? とってもお喜びになると思いますよ!」
葵「いや……自分で見てもひどい文字だ……ひどすぎる。メッセージならメールで送ればいいよ」
結糸「だめですよ〜。そういうものは手書きで残しておくことに意味があるんです!」
葵「そうだな……やってみる。こっち見るなよ」
結糸「はい!」
必死で文字を書いている葵、こっそり背後から覗き込む結糸は、拙すぎる葵の手紙をチラ見して……。
結糸「(も、萌え…………っ!!!)」
葵「できた。ちょっとリビングに置いてくるよ」
結糸「は、はい……!! いってらっしゃいませ!!(蓮さまもきっと悶えるだろうな……)」
おしまい♡
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