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第4話

「はあ・・・征治さん・・・征治さん・・・」 征治さんの指が胸の尖りを愛撫する。最初の頃よりずっと敏感に感じるようになったそこを責められると、お腹の奥にじわじわと何かが溜まっていく。 「ああっ」 胸に熱い舌が這い、脇腹を大きな手で撫で上げられ、どんどん内側に熱が蓄積されてゆく。 まだ征治さんの手で触れられてもいないのに、僕のものはすでに硬く立ち上がっていて、時折征治さんの胸や腹に触れるだけで快感を得て、ビクンと跳ねる。 どうしちゃんたんだろう、今日の僕は。もう、気持ちが昂りすぎて息もはあはあと上がっている。 そう言えば、征治さんもいつもと違う。普段は優しく甘い言葉を囁いたり、僕の様子を気遣って訊いてくるのに、殆ど言葉を発しない。 そんな征治さんが僕の首元に顔を埋め、僕の体をギュッと強く抱き締めて「ああ・・・陽向」と呟いた。熱い息が耳に届き、ゾワリとした感覚が体内に流れ込み、既に濡れていた自分のものがじゅわっと蜜をこぼしたのが分かった。 「征治さん・・・」 名前を呼ぶと、また熱いキスをしてくれる。征治さんに両腕でしがみ付き体を密着させると、僕のものがスウェットの中で硬くなっている征治さんのものに触れた。 「あっ・・・」 快感に思わず声が漏れると、征治さんが腰を引こうとする。離れるのが嫌で必死でしがみ付くと、また触れ合って快感が走る。 「ああ・・・」 「っ」 征治さんの声にならない呻きを耳にした僕の手は、無意識に征治さんのものに伸びていた。 「ふっ、陽向、駄目だよ」 今度こそ体ごと離そうと征治さんが身を起こしかけたが、僕はイヤイヤと首を振ってスウェットの上から征治さんのものを掴んだ。 征治さんの眉間にきゅっと力が入る。それでも落ち着いた声で、 「それは、もっと先の約束だろう?」 言い聞かせるように、僕の髪を梳く。 だけど、今日の僕はおかしいんだ。またイヤイヤと首を振って、訴える。 「お願い、一緒に」 征治さんが一瞬目を見開きゴクリと唾を飲み込んだ。それから、すごく困った顔をした。 「・・・僕も征治さんに触れたい・・・お願い」 そうだ、おかしいんじゃない。ずっと僕はそうしたかったんだ。

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