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第40話
一瞬陽向の呼吸が止まり、緩んできたと感じていた入り口の筋肉がきゅっと締まり、指を締め付けた。
陽向が目を閉じ、ゆっくり息を吐く。そのまま深呼吸するように息をコントロールし始めると、締め付けていた筋肉がゆるゆると緊張状態を解いた。
ジェルを継ぎ足しながら更に奥を目指す。まだ人差し指の第2関節まで入れただけなのに、こっちまで緊張して呼吸を忘れていた。陽向の様子も窺うが、深呼吸でリラックス状態を保つことに集中しているようで、怯えは感じられない。
まだ指一本なのに、陽向の入口はピッタリその指に纏わりついている。本当に指が三本も入るようになるのだろうか。最終的には自分のものを挿れることができるようなるのが信じられないが、とにかく陽向の体を傷付けることのないよう、解すことに専念しよう。
指をゆっくり抜き差ししながら陽向の鎖骨を舐める。そこには先ほど付けた歯形がついている。
「さっき夢中でいっぱい噛んじゃった。痛くなかった?」
「大丈夫。食べられちゃうって思ったけど。征治さん、噛み癖あるんだね」
「陽向しか噛んだことないよ。バンビちゃんがあんまり美味しそうで、そそられるんだな。
今、これは痛くない?」
陽向の中に入っている人差し指を動かしてみる。
「痛くない・・・さっきまで異物感が酷かったけど、だいぶ慣れてきた」
一度指を引き抜き、ジェルを中指にも絡め、今度は二本で埋めようとするがやはりさっきとは質量の差がありすぎる。
左手で陽向のものをそっと包んだ。
「はうっ」と陽向が息を漏らす。そのまま緩く包んだ状態で手を上下させると、うめき声とともに恍惚の表情を浮かべ始めた。
その隙に二本の指を後孔にねじ込んだ。
「くっ」
「苦しい?痛い?」
「ふぅ、大丈夫・・・」
「陽向はこっちに集中して、気持ちよくなってて」
左手の親指で裏筋を撫でると「ああん」と可愛い声で鳴く。
そうしている間に中の指を抜き差しし、滑らかに動くようになってから二本の指の間を拡げるようにそれぞれ動かし、締め付けを緩めていく。
最初あんなにぎちぎちと指を締め上げていたのが嘘のように柔らかくなってきている。そろそろアレを探ってみようか。
指を少し内側に曲げ、指の腹を腹側の内壁に沿わせゆっくりと出し入れする。このあたりのはずなんだけどと当たりを付けて探ると、
「ひゃんっ」という小さな叫びとともに、陽向の体がビクンと跳ねた。
「陽向のいいところ、ここで合ってる?」
もう一度同じポイントをやわやわと指で刺激をすれば、涙目になった陽向がコクコクと頷く。
「いや、あっあっ・・・あん!」
身をわななかせ、のけ反る陽向の体が、刺激の強さを物語っている。
傷付けないように優しく前立腺へのマッサージを続けていると、突如ダムが決壊するように蜜が噴き出してきた。なかなか止まらず流れ続けるそれは陽向の腹をしとどに濡らす。
「あああ・・・征治さん・・・待って・・・」
額に汗を浮かべた陽向が悶える姿があまりにも綺麗で艶めかしくて、こっちまで息が荒くなり屹立は張りつめ痛いほどだ。
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