「心配しないで。もう、怖くない」 「でも・・・」 もう今の僕は、フラッシュバックや不具合を起こさないという妙な確信があった。 それに、これは他ならぬ征治さんのものなんだから。 嫌悪どころか愛おしさすら感じる剛直に手を添え、舌を這わせてみる。 ぴくっという反応と、耳に届いた微かな甘い吐息に気をよくして、僕は張り切った。 征治さんに含まれた時のあの得も言われぬ快感を、征治さんにも味わってほしい。 血管の浮き出た太い茎を唇で愛撫し、舌で根元からくびれに向かって裏筋を舐め上げる。 「は・・・陽向・・・」 明らかに感じている征治さんの声に嬉しくなって、しゃぶりながら視線を上げると、困ったような顔でこちらを見つめる征治さんと目が合った。 「ああ、陽向がそんな・・・」 その途端、先端から透明の蜜がとぷりと溢れた。 ああ、征治さんが感じてくれてる。もっともっと感じさせたい。 僕は口を大きく開いて、熱い柱を咥えこんだ。 「くっ・・・」 征治さんの呻きと口に広がるしょっぱさが僕を興奮させた。 大きくて全部は口に入りきらないから根元は指で弄りつつ、舌を征治さんのものに絡みつかせる。 反対の手でずっしりと重みのある陰嚢を包み込み、やわやわと刺激する。 「ああ・・・陽向・・・陽向・・・」 征治さんの手が伸びてきて、僕の髪の間に指を差し入れた。 夢中になって幹に舌を纏わりつかせ、唇をすぼめながら吸うたびに、ますます口の中のものが熱く漲り、充溢していく。 それが嬉しくてたまらない。 昔は無理強いされ、何度も吐いてしまった行為なのに。 奥深く咥えこみ過ぎて喉に当たって苦しくても、髪に触れる征治さんの手や、荒く乱れる息が征治さんの満足を伝えてきて、それを喜びに変える。 「あぁ、陽向・・・もう、保(も)たない・・・ そろそろ離して・・・」 征治さんの言葉通り、次第に口中に独特の青臭い雄の味が滲みだした。 「陽向・・・もう限界だから・・・離せ」 僕の頭を抱えた手に力を入れ、離そうとするけど、イヤイヤと頭を振って拒否する。 見上げて視線だけで「このまま最後まで」と訴えると、征治さんが困惑顔でギュッと目をつぶった。 だが次に見開いた時に見せたのは、欲を孕んだ雄の顔。 「くっ・・・くそっ」 低く掠れた呻き声とともに、僕の頭を掴む手にぐっと力が入り、口の中の征治さんがぐぐっと嵩を増す。 「陽向っ」 促すように吸引すると、ぎりぎりまで堪えていたであろう腰を数度突き上げられ喉の奥まで雄棒で突き刺される。それを苦しいと思う間もなく熱い飛沫《しぶき》を喉奥に受け止めていた。 腰をびくびくと強張らせ欲を吐き出す征治さんの最後の一滴まで吸い上げると、ごくんとそれを嚥下した。