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※第10話
セックスと聞いて何をどうやってするとか、何も思い浮かばない。だけど逃げることも出来ずに追い詰められているこの状況が、かなりヤバいというのはわかる。
「だめ、抜いてあげないし、逃がさない」
耳元で囁きかけてくちゃくちゃと口に含まれるのすら心地よくて、力が抜けてしまう。
「ッや、っだ、いやだ……っ、にかわ、っやだ」
見せつけるようにくぷくぷと指を動かされ、その度にびびびと走る快感が脳みその中身を溶かしてしまう。
「田中、下の名前教えろよ?」
「ッふ……う、だいす、け……っく」
指の動きが大胆に大きくなって、呼吸することも苦しくて仕方がなくなる。
「ダイスケね。キモチいいだろ?毎日こうやって抱いて俺のオンナにしてやるよ……」
仁川の言うことの半分も分かっていないのに、指先が掠める箇所に力が抜けてしまう様な甘い痺れを覚えてこくこくと頷いてしまう。
「んッ、ああっ……ッく……っあ、あっ、くう」
さっき猫だと思ってしまったような声を自分があげてしまっていることに気がつき、猫の正体を知る。
二本の指がバラバラに動いて、自然に腰が動いてしまう。頭と身体が切り離されたようで、仁川の腕の中から出ることもできない。
「そろそろ大丈夫だな、クスリもしっかりキマッてるし……ダイスケ、挿れるぞ」
仁川は俺の脚を抱えて肛門に自分のペニスを押し当てると、腰をグイッと押し付けて呑み込ませていく。
「ーーッあ、あ、あっ、あッ……ッう、やっ、だ」
両脚の間から引き裂かれるような感覚なのに、痛みはなくて全身が痺れてしまうような浮遊感に襲われる。
「ッ……わかるか?ダイスケ」
名前を呼ばれるが、ぐるぐると心地よい痺れに体が痙攣して射精をしてしまっているのがわかる。
「ん、ッう、う、ああっ、あたま、っああ、おかし、い」
唇も痺れきっていて、涎がだらしなく垂れてきてしまっている。
「中もきゅんきゅん締まって……からだ鍛えてるからか、名器じゃねえの」
たまらねえと言いながら腰を掴んで、奥まで入れた陰茎をずんずんと深く突き上げる。
「ひっ、や、あああ、めっ、あっ、ああああッひ、っいやッ……っああ」
出したところを容赦なく刺激されて、何もかも分からなくなるくらいの快感に声をあげた。
その時バタンと扉が開く音がした。
「大介!?!?大丈夫かッ!?」
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