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※第20話
血は争えないのか、やってることは仁川とかわらない。
ぼんやりしてくる頭の中で、さっき説得を試みたことがまったく効いていないことに無力感を覚えていた。
こんなことをして、人を支配しようと考えているのであれば、なんて浅はかなのだろう。
それでも人に担がれていれば勘違いしてしまうものかもしれない……が。
息苦しさに思考すら覚束無くなってくる。
「田中大介……大人しくしておけば良かったのに、君はとても残念だね」
囁きながらぬるつく肛門へと細長い棒状のなにかが押し当てられ、ずるっと内部を圧迫するように押し込まれる。
なん、だ。
昨日のように仁川がしたことをするのかと思ったがどうやら違うらしい。
「何を入れたか分かるかな」
問いかけられるが、薄ぼやけた視界では棒状のものとだけしかわからない。
「最新式らしいよ。せいぜい楽しんでよ」
ぐるぐると身体の中でモータ音が響き、ぐるぐると内部を攪拌するかのように先端が回転している。
「ーーッンーッーーッンーー」
口に含まされたハンカチは唾液を吸って重くなり息苦しさに呻くことしかできない。
内股が痙攣を繰り返し、俺のペニスも勃ちあがってきてしまっている。
自発的でもなく無理矢理快感を与えられていく行為に嫌悪感しかない。
逃れたくて腕をガチャガチャと動かすが拘束は解けないようだ。
「田中大介、君の使い道を決めたから、大丈夫。君を生徒会で、充分に使ってあげるからね」
肉竿を掴みとられると、シリコンの輪を亀頭の下に嵌められて出口を塞がれる。
「この世の中には支配する人と支配される人しかいない。前者は僕で後者はお前だよ。ちゃんと分からせてあげるからね」
ぐいと中に入っている棒を掴むと、久我はその位置を調整して深く押し込む。
とんとんとんと奥を叩く律動に、全身が痙攣しはじめる。
「ーーッう……ーーンンンッンーーッう」
な、なんだ。
バラバラと全身が弾けてしまいそうな痺れに、両脚が開いて腰がずりあがっていく。
出せない苦しさに、身悶えするしかなく頭の中が次第に熱でとけていってしまう。
「辛いかな?僕に生意気な口をきいた罰だよ……。明日は幸い土曜日だね、僕の部屋への宿泊届けを出しておいてあげようね」
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