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※第21話

何時間経ったのか、まだ数分しか経っていないのかわからない。痺れは続いて、本能だけがひん剥かれて俺の頭の中は射精したいという欲求しかない。 唇に詰め込まれていたハンカチは大量の涎と一緒に吐き出された。 相手の思惑どおりになるのは悔しいと頭の隅っこでは思っているのに、体もなにもかもうまくはいかない。 「ーーッん、んッあ、ッふ……ッだ、だした、いっ……ッあ、ああ」 熱を放出して解放されたいのに、中を揺さぶる動きは熱を更にヒートアップさせるだけで、まったく弱まることはない。 久我はそんな俺の様子はまったく無視で机に向かって勉強でもしているようだ。 気が狂いそうなくらいの快感の波と、充足感のない絶え間ない欲情に息をするのも辛くなる。 「ーーッひ、う、ッく……ッああッ……ッや、ッだ、だした、い、おね、おねが……い」 相手の思惑通りで俺の中にある何か糸のようなものがぷつんと切れる。 「お願いするんだ。ねえ、田中大介、何をしたいの?まさか、真面目な田中くんは精液をはしたなく僕の前でびゅーびゅー出したいなんてこと言わないよね?」 口調は穏やかだが、俺を貶めようという意志のあることば。 甘い誘惑の言葉に俺は首を為す術もなく横に振る。 「……だ、だした、い……っ、だしたいっ」 懇願するように言葉を繋ぐと、久我はふうんと鼻先で笑い俺のペニスを足の先で軽くなぞる。 「ンーーッう、ッう……も、だした、いっ」 「へえ。田中くんは、等価交換ってわかるかい?自分だけ気持ちよく出していいと思ってるの」 顔を近づけて罪悪感を煽る言葉を口にする。 こんなやつに縋りたくない。 だけど……ここにはこいつしかいない。 「……っ、な、なんでも、するから……ッ、おねが、いッ、だしたい」 俺の頭の中には一刻も早く出して熱をさましたいとしか考えられず、一番したくない態度で縋るように久我に懇願してしまう。 こんか浅はかなことはしたくない、のに。 「じゃあ、契約。僕が田中君の中で1回出したら1回出させてあげる。だから出したかったら、僕が中に入れたくなるように、いやらしく誘いなよ」 誘えと言われても、よく分からずに久我をマジマジと見返すと、俺の内部を掻き混ぜていた棒をズルズルと引き抜かれる。 「ーーん、く……ッう……っあ、あ……や」 もう刺激は受けていないのに、隙間が刺激を欲しくてくぱくぱと開閉を繰り返している。 「動画撮るから、ちゃんと誘ってね。お尻の中でびゅーびゅー精液出して、性処理に使ってくださいってね。ちゃんと言えなければこのままだよ」 ひくひくと動く穴の入口に熱をもった肉の感触が押し当てられ、先だけを埋めて軽く抜き差しをする。 「ッーーっう……ッううう」 「いいの?出したくないの?」 優しい口調で俺の亀頭を撫でながら囁かれ、俺は理性を手放した。 「お、おしりのなか、っせいえき、っびゅーびゅーってだして、せいしょり、して……ください」

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