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「ねぇ、見て見て!このエプロン可愛いでしょぉ!」 両腕を広げエプロンの裾を掴んだたミルクは、つんと胸を突き出し、女の子らしいフリルとピンク色のリボンがついた、白地のそれを僕に見せる ……なんか、昨日のデジャブ?……な気がするんだけど…… 「……う、うん……可愛いね……」 苦笑いでそう答えながら、ふとエプロンの裾に視線を移す と、その下から覗く、細くて白い脚の絶対領域がギリギリ見えてしまいそうで、ドキッと胸が脈打ってしまう 「後ろもね、可愛いんだよ!……ホラ」 くるん、と半回転しながら結んだ髪を片手で退かし、ミルクが僕に背中を見せる と、そこには、エプロンの白に負けない程の白い肌………天使の羽根のように浮き出た肩甲骨、細い腰、そして触れたらふにっと柔らかく弾力のありそうな美尻が、視界に飛び込んだ 「……な、なん、で……、はっ、はだ…、は……」 余りの刺激の強さに、一気に顔面を通り越して脳内まで沸騰してしまう そんな僕を、振り返って肩越しに見たミルクが、クスッと悪戯っぽく笑う と同時に、尾てい骨の辺りから伸びた細くて可愛い尻尾の先が、からかうようにゆらりと揺れた 「……せつやく、だよぉ?……エアコン止めて料理してたらぁ……熱くなっちゃってぇ……」 そう言いながら、体をこちらに向ける その言葉通り、エプロンで隠れていない部分………細い首筋から浮き出た鎖骨にかけて、じっとりと肌が濡れ、艶っぽく光っている 微かに匂う、甘い香り…… そこにつぅっ、と汗が滴れば、ドキンッと胸が高鳴ってしまい、つい目を逸らしてしまう 「……ふ、服……ふ……」 「どうしたのぉ、コタロー?………顔がまっ赤だけど……もしかして、ミルクのせい?」 瞼を半分ほど閉じ、下瞼に存在感のある睫毛の影を作る そうして口角をクッと上げ、手を伸ばしたミルクは、僕の頬を両手で包んだ すると、サクランボ色したミルクの艶やかな唇がスッと近付き、一瞬で唇を奪われる 「………、ぇ………や、ゃあっ!」 数秒してから………僕はミルクの唇で唇を塞がれ、食む食むされている事に気付いた びっくりして、咄嗟にミルクの二の腕を掴む ……だけど、男にしては華奢なその腕は……力を籠めたら折れてしまいそうで…… 「だってコタロー、キス顔してるんだもん……」 「……し、してな……」 慌てて否定すれば、ミルクの瞳から悪戯っぽい色が消え、憂いを帯びた光が小さく揺れる

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