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Ⅳ 風呂はジェットコースター②
ウギャアァーッ!
固いっ、固いの当たってるッ
俺のお尻に当たってる!
「なんで、お前の固いんだァァーッ!」
「イクミに欲情してるから♪」
にっこり
笑顔の裏に、狼の牙を隠してる。
「ナァァーッ、お風呂で欲情するなァッ!」
「でも、イクミだって勃ってる」
「これはっ」
これは……これは……これは……
「俺に欲情した?」
「ちがーう」
「じゃ、俺♪」
「ちゃうわーッ」
ヘンゼルでもないわ!
……って、顔。
近くないか?
つか、近すぎだろ。ヘンゼル
真正面にヘンゼルの顔が~
にまにま満面の笑みすぎる顔が迫る。
緩みすぎだ。顔の筋トレしろ。
その距離およそ、1.5cm
距離感ゼロだ。
なぜ、こんなに近い。
俺達の距離は……
「心の距離を表してみたぞ」
あほかっ!
ワー、鼻の頭をなめるんじゃないッ。ペロッて。
なぜ、お前は俺のこんなに近くにいる?
……ヘンゼルっ、俺の膝に乗ってるじゃないかー★
正確には、ヘンゼルが風呂の床に膝立ちして、俺の膝に乗っかってるような姿勢になっている。
膝の上にヘンゼルがいる★
「ワァァーッ!」
本物のお風呂の椅子だったら、危なかった。
のけ反った拍子に、椅子ひっくり返して、後頭部を思いっきり強打していた。
バランスを崩して倒れそうになった俺は……
「おっと」
背中のグレーテルの胸に抱き止められる。
「もっと俺に甘えていいんだよ、イクミ」
チュッ
うなじに口づけを落とす。
「あ~、グレーテルだけずるい。俺も~」
チュッ
負けじとヘンゼルが、鎖骨にキスの花びらを付けた。
「お前達ッ!」
「どうした?イク」
「なに?イクミ」
「………………」
パクパク、パクパクパク
アアァーッ、言いたい事が山程ある。
山程ありすぎて、なにから話せばいいのか。言葉が出てこない。
お口が金魚だ。
パクパクパク~
「ヘンゼル、イクミがなにか言いたそうなんだけど?」
「俺達に、なにかを訴えている」
「こんなに口を開けて……」
「挿れて欲しいんだ!」
ちょっと待てーッ
「俺から挿れていい?」
ダメだーッ!
「ダメだよ、ヘンゼル」
グレーテル、よくぞヘンゼルを止めてくれた。
「俺だって挿れたいんだから」
そっちかーッ
欲情に、とり憑かれた色情魔どもめ。
………あ。
『浴場』だけに『欲情』に、とり憑かれたんだ★
……って、んな事どうでもええわっ。
「じゃあ、グレーテル。ここは平等に、二人一緒に挿れようか」
「そうだな。そうしよう」
そうしよう。……じゃないッ
勝手に決めるな!
お前達、自分のアソコをもう一度よく見ろ。
お前達のソレは、平均以上なんだ。
しかも欲で膨らんで、大きくなっている。
そんな巨大化したモノが2本いっぺんに、口の中に入る訳ない!!
プルプルプル
首を振る。
プルプルプル
俺の顎が外れてしまう。
「じゃあ、いくぞ」
必死に首を振る俺の抵抗も儚く、顔は横向きで、背後のグレーテルに体を固定される。
前のヘンゼルが体勢を整える。
無茶だ……
あんなブルンブルン!
反り返ってドクドクしている凶悪な幹……
2本同時に挿れたら、俺の顎、絶対外れる。
「一番大きな口を開けて」
「怖くないぞ」
怖いものは、怖い。
「動くなよ」
動きたくても、背後から俺を抱える屈強な腕の鎖が外れない。
「せーの!」
うわァァッ!やめてくれェェェー!
………………あ、れ?
俺の口の中……二つのぬめった、ヌチヌチがある。
ヘンゼルの舌と、グレーテルの舌……だ★
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