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Ⅳ 風呂はジェットコースター⑦

「君達に依頼したのは、郁巳の右足と左足の筈だが?」 「足は股に繋がっていて、股から生えているのは~」 ガクガク、ブルブル ヘンゼルが震えている。なに言い訳するか、まとまらないまま口開いたな。 「すみません。イクミの陰毛が乱れていたので、つい触ってしまいました」 「ハァー?」 おいっ、グレーテル。 黒いな。お前の腹の中、真っ黒だな。 俺の陰毛が乱れているって、どういう意味だよっ 「切ったばかりだから、毛が散乱していたか。郁巳はボーボーだからね」 「ボーボー言うな!」 お兄様! 「お前はボーボーだろう?」 「……はい。俺の縮れ毛は、ボーボーの剛毛です」 「剃毛が途中になって、すまなかったね。お風呂から上がったら、剃ってあげよう。郁巳は、どうすればいいのかな?」 「大股開き!」 「そうだね。覚えていて偉いよ。 ツルツルにする予定だったけど、ご褒美にチョロっとひと摘まみ、陰毛を残してあげよう。 郁巳が大人になった証だ」 「わーい、嬉しいな」 ……俺、とっくに大人~! 「私からのもう一つの、1ヶ月前誕生日プレゼントだよ」 「………」 陰毛が誕生日プレゼントって、どんなだッ♠ 「郁巳?」 「………」 「郁巳、私の話を聞いているか?」 「……は、はい。お兄様。陰毛プレゼントが嬉しくって、つい♪」 今のままのボーボーでいたいんだァァー! 「そんなに喜んでくれるとは。お兄様も嬉しいよ」 ………悲しい。 「陰毛、もうちょっと欲しいなぁ。お兄様♪」 ほんとは俺の陰毛。 「欲張ってはいけないな。お前は包茎だ。皮を被ったおちんちんに相応しい量だけ残そうね」 「はーい」 ………俺……強く生きよう……… 「……それで。そこの君はなぜ、郁巳の金玉に触ったのかな?」 ヘンゼル!時間は稼いだぞ。 お兄様への言い訳はできたか。 プシュウゥゥー 「もうしわけ、ご、ざ、い、マシタ★」 ヘンゼルの感情回路が壊れた!

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