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Ⅷ ヒミツのお兄様⑤
「アフぅッ」
あふれる嬌声を、唾液ごと飲み込んだ。
「声出していいんだよ。皆、映像に夢中で悲鳴を上げている。淫らな声にも気づかないさ」
ペロペロ、レロレロ
アイスキャンディをしゃぶるように、お兄様の口が俺を含む。固くなるのに時間はかからなかった。
「ヤっ」
「イクは目をつぶってろよ」
頭の上から降りた唇が瞼にキスして、強制的に目を閉じさせられた。
「俺を感じて……」
「ヘンゼ…フゥ……ァッ」
唇が耳朶を食 む。
尖った舌先で耳の穴をつついて舐めるから……ァハァっ、くぐもった声を漏らしてしまう。
「イクミの心音が速くなっている。怖いから?」
俺の左胸に、俺の右手が置かれている。
なんで直接肌に手が当たってるんだ?
「……それとも、興奮してドキドキしてる?」
「グレーテっ……ヤっ!」
半脱ぎにされて、自分の指で胸の実をこねている。
グレーテルの手が、どいてくれない。俺の手を離してくれない。
俺……自分の手で、自分の乳首を弄っている。
「……気持ちいいね。濡らしたら、もっとよくなるよ」
チュパァ
キスの唾液でネチョネチョの乳首が、気持ちいいよぅ~
「イクミはお利口だから、左の乳首は自分で弄れるだろ。……右の乳首は、俺が弄ってやるからな」
胸の上で、俺の腕とグレーテルの腕が交差する。
ハゥハゥハウー
グレーテルが俺の右乳首で、お手本になってくれる。
指を唾液で濡らして、突起を撫でて潰して、摘まんでこねて、引っ掻いてこね回す。
気持ちよくて、俺の指が同じ事を左乳首でもしてしまう~
「ウヒィイ~ッ!」
腰を高く突き上げた。
お兄様がタマタマをコリコリしながら、舌先で鈴口をつついてくる。
俺がいつも右手でやるみたいに、皮を上下に動かして遊ばないでェェ~
裏筋を舌が這って、大してない段差のところを包むように舐める。
陰毛を引っ張られた。
大股開きの合図だ。
もっと大きく脚開かないと~
足と足の間に、お兄様が頭をうずめる。
玉袋にチュウゥ~と、吸いつくようなキスを落とす。
「スイートルームを用意した。今夜、もちろん泊まるだろう?」
お兄様のお誘いは、断れない。
「ありがとう、お兄様ァ」
「俺も!」
「俺も泊まりたい!」
ヘンゼルとグレーテルが、俺を離すまいと食い下がるけれど。
「君達の部屋はない」
星闇の中の怜悧な双眼が一喝した。
……………………だが。
「夜這いならば、郁巳次第だ」
……どういう事?お兄様?
「今日は、お前の誕生日だ。
私がお前に、ヘンゼルとグレーテルをプレゼントしてあげよう」
そそそ、それって~~
「イク、俺達で盛大に……」
「イクミの誕生日をお祝いするぞ」
二人の唇の這った場所がチクリとした。
「花束のプレゼント」
「イクミの全身を花で埋めてやる」
赤い花びらでキスマークを散らす、二つの唇
「俺達と一緒にいたいよな、イク」
「俺達ずっと一緒だぞ、イクミ」
「はゥう~」
耳朶を食 んで、胸の実を啄む、期待に満ちた二人の雄を拒絶するなんて、俺にはできないよぅー!
「一年に一度の特別な日だ。特別な夜にしてあげるよ」
パクリ
先っぽが、お兄様の口内に囚われた。
ジュブシュブ、ニュプニュプ
窄めた口が卑猥な水音を立てて、激しいストロークする。
「アヒィィィイイーッ!!」
出るゥゥゥゥ~~ッ!!
ヌメヌメなのは、お兄様の唾液のせいばかりではない。
気持ちイイからぁー
「がまん汁が止まらないね」
「フヒァッ」
根元を塞き止められるのさえ刺激だ。
焦らされた体は、やらしい衝動が抑えられない。
早くっ!
お兄様のお口の中で、絶頂したいィィッ!!
「臭いでイケナイコトが、バレてしまうからね。上映が終わってから抜いてあげよう。それまで、我慢できるかな?」
「はぁい、お兄様」
我慢なんて無理。だけど、お兄様の言いつけは守らないと……
「いい子のお前に、後でたっぷりお兄様の雄汁を、お顔に種付けしてあげるよ。嬉しいだろう。……お返事は?」
「はぁい。お兄様の種まみれにして~」
「白い口紅を引いて、綺麗にしてあげるよ……」
「イク……俺の濃いのも注いでやるからな」
「イクミ、俺のもいっぱい欲しいだろ」
フヒ、フヒ、ハァンハアッ
荒い呼吸の中、頷く事しかできない。
俺……三人相手に今夜、どうなっちゃうの?
……うぅん。もう、夜は始まってる。
瞬く光が夜半に囁く星空ドームの夜が……
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