48 / 49

Ⅷ ヒミツのお兄様⑤

「アフぅッ」 あふれる嬌声を、唾液ごと飲み込んだ。 「声出していいんだよ。皆、映像に夢中で悲鳴を上げている。淫らな声にも気づかないさ」 ペロペロ、レロレロ アイスキャンディをしゃぶるように、お兄様の口が俺を含む。固くなるのに時間はかからなかった。 「ヤっ」 「イクは目をつぶってろよ」 頭の上から降りた唇が瞼にキスして、強制的に目を閉じさせられた。 「俺を感じて……」 「ヘンゼ…フゥ……ァッ」 唇が耳朶を()む。 尖った舌先で耳の穴をつついて舐めるから……ァハァっ、くぐもった声を漏らしてしまう。 「イクミの心音が速くなっている。怖いから?」 俺の左胸に、俺の右手が置かれている。 なんで直接肌に手が当たってるんだ? 「……それとも、興奮してドキドキしてる?」 「グレーテっ……ヤっ!」 半脱ぎにされて、自分の指で胸の実をこねている。 グレーテルの手が、どいてくれない。俺の手を離してくれない。 俺……自分の手で、自分の乳首を弄っている。 「……気持ちいいね。濡らしたら、もっとよくなるよ」 チュパァ キスの唾液でネチョネチョの乳首が、気持ちいいよぅ~ 「イクミはお利口だから、左の乳首は自分で弄れるだろ。……右の乳首は、俺が弄ってやるからな」 胸の上で、俺の腕とグレーテルの腕が交差する。 ハゥハゥハウー グレーテルが俺の右乳首で、お手本になってくれる。 指を唾液で濡らして、突起を撫でて潰して、摘まんでこねて、引っ掻いてこね回す。 気持ちよくて、俺の指が同じ事を左乳首でもしてしまう~ 「ウヒィイ~ッ!」 腰を高く突き上げた。 お兄様がタマタマをコリコリしながら、舌先で鈴口をつついてくる。 俺がいつも右手でやるみたいに、皮を上下に動かして遊ばないでェェ~ 裏筋を舌が這って、大してない段差のところを包むように舐める。 陰毛を引っ張られた。 大股開きの合図だ。 もっと大きく脚開かないと~ 足と足の間に、お兄様が頭をうずめる。 玉袋にチュウゥ~と、吸いつくようなキスを落とす。 「スイートルームを用意した。今夜、もちろん泊まるだろう?」 お兄様のお誘いは、断れない。 「ありがとう、お兄様ァ」 「俺も!」 「俺も泊まりたい!」 ヘンゼルとグレーテルが、俺を離すまいと食い下がるけれど。 「君達の部屋はない」 星闇の中の怜悧な双眼が一喝した。 ……………………だが。 「夜這いならば、郁巳次第だ」 ……どういう事?お兄様? 「今日は、お前の誕生日だ。 私がお前に、ヘンゼルとグレーテルをプレゼントしてあげよう」 そそそ、それって~~ 「イク、俺達で盛大に……」 「イクミの誕生日をお祝いするぞ」 二人の唇の這った場所がチクリとした。 「花束のプレゼント」 「イクミの全身を花で埋めてやる」 赤い花びらでキスマークを散らす、二つの唇 「俺達と一緒にいたいよな、イク」 「俺達ずっと一緒だぞ、イクミ」 「はゥう~」 耳朶を()んで、胸の実を啄む、期待に満ちた二人の雄を拒絶するなんて、俺にはできないよぅー! 「一年に一度の特別な日だ。特別な夜にしてあげるよ」 パクリ 先っぽが、お兄様の口内に囚われた。 ジュブシュブ、ニュプニュプ 窄めた口が卑猥な水音を立てて、激しいストロークする。 「アヒィィィイイーッ!!」 出るゥゥゥゥ~~ッ!! ヌメヌメなのは、お兄様の唾液のせいばかりではない。 気持ちイイからぁー 「がまん汁が止まらないね」 「フヒァッ」 根元を塞き止められるのさえ刺激だ。 焦らされた体は、やらしい衝動が抑えられない。 早くっ! お兄様のお口の中で、絶頂したいィィッ!! 「臭いでイケナイコトが、バレてしまうからね。上映が終わってから抜いてあげよう。それまで、我慢できるかな?」 「はぁい、お兄様」 我慢なんて無理。だけど、お兄様の言いつけは守らないと…… 「いい子のお前に、後でたっぷりお兄様の雄汁を、お顔に種付けしてあげるよ。嬉しいだろう。……お返事は?」 「はぁい。お兄様の種まみれにして~」 「白い口紅を引いて、綺麗にしてあげるよ……」 「イク……俺の濃いのも注いでやるからな」 「イクミ、俺のもいっぱい欲しいだろ」 フヒ、フヒ、ハァンハアッ 荒い呼吸の中、頷く事しかできない。 俺……三人相手に今夜、どうなっちゃうの? ……うぅん。もう、夜は始まってる。 瞬く光が夜半に囁く星空ドームの夜が……

ともだちにシェアしよう!